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シリーズ ちょっとの行動 ずーっと健康 vol.18

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熊本県宇土市

先月号は、糖尿病の原因の1つ「インスリン抵抗性」についてお伝えしました。今月は、糖尿病治療と発症予防の基本である「食事」についてお伝えします。

■糖尿病の治療の第一歩は「生活習慣の改善」です。
糖尿病の治療には段階があります。健康診断の結果で血糖値が上がり始め、病院に行った時に「食事と運動に気を付けてください」と医師が言われる場合もあります。これを、「大したことない」「まだ糖尿病ではない」と解釈しては危険信号です。なぜなら、糖尿病治療の基本は食事と運動だからです。つまり、内服が開始される前から糖尿病の治療は始まっているということです。糖尿病は、治る病気ではありません。常に食事や運動に気を付ける必要があります。

○糖尿病治療の段階

※I型糖尿病の場合は、治療が異なります。
検査結果が治療目標を達成している場合、段階は維持(食事療法や運動療法は継続)され、未達成の場合、治療段階が2段階・3段階へと上がります。

■糖尿病治療食は、糖尿病でない方でもバランスの良い食べ方として参考にしていただけます。
「糖尿病治療食」は「バランスの良い食事」です。そのため、糖尿病を発症していない人でも食事の参考にしていただけます。

それぞれの食材には、含まれる栄養素に特徴があります。例えば、ごはんはグループ1に該当し、たんぱく質も少量含まれていますが、でんぷん(炭水化物)が多く含まれています。一方、鶏肉などの肉類はグループ3に該当し、たんぱく質と脂質が多い食品です。一時期、糖質制限ダイエットが流行した時期がありました。そこで、糖質を制限する代わりにたんぱく質をたくさん摂ってよいというダイエット法もありましたが、そもそもエネルギー(kcal)が同じでも含まれている栄養素が異なるため、栄養素のバランスを維持できず、置き換えることはできません。栄養のバランスが崩れ、たんぱく質を分解したときに出る老廃物の処理が増え、腎臓に負担がかかるなど、身体に影響を及ぼします。
糖尿病の治療は、このグループからそれぞれ80kcalを1単位として、1日にどのくらいのエネルギー量(kcal)でどのグループの食材をどの単位分摂るかという食べ方を基本に考えていきます。そうすることで、バランスが取れた食事で身体の負担が少なく血糖もコントロールできるのです。
食事の基本はバランスです。様々なダイエット情報がある中でも、本当に体に影響がないのか、しっかりと見極めて選択できるよう、来月号では「何をどれだけ食べていいのか」を具体的にご紹介します。

問い合わせ:健康づくり課 健康推進係
【電話】27-3324

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