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みんなで学ぼうじんけん

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熊本県宇城市

本田博通(ひろみち)地域人権教育指導員が学校で働いていた経験などから「じんけん」の今をお伝えします

■修学旅行、行ってきました!
広報紙を読んで訪ねて来られたお母さんと出会って4年がたちました。そのお母さんから手作りの通信を頂きました。当時小学生だった息子さんは今年中学3年生。小3の時にそれまで在籍していた特別支援学級から通常学級へ。そして現在、来春の高校受験を目指しています。
『誕生の数時間後に医師からダウン症の疑いを告げられ、母ちゃんショックで三日三晩泣き明かす。四日目の朝、どん底からスッと抜け出し、母になることを(一旦(いったん))引き受ける』で始まる通信の、「中2の修学旅行での出来事」に心が和みます。
『「楽しかった!」と無事に帰ってきました。ポケットには、持たせていないトイストーリーのティッシュと使い捨てカイロ。出発前に同じ班のH君と会って、「息子の世話ばかりにならず、みんなもしっかり楽しんで。困ったら大人を頼ってね」と伝えたら、H君は「はい」と返事をした後、「寝るときとか気を付けることはありますか」と私に尋ねました。ジーンときました。日々の関わりが、仲間に対するケアにつながるのだろうと実感しました』。
国連の障害者権利条約は「障害」のある人の人権や自由を守ることを定めています。昨夏、2014年に批准した日本政府がこれまでどんな取り組みをしてきたのか、国連の権利委員会による初めての審査が行われました。
委員会は「通常」の学級で学べない子がいることを問題視。「子どもの頃の分離教育が成人後の施設収容を促すことになる」と述べ、「障害」のある子もない子も共に学ぶ「インクルーシブ教育」に関する行動計画を作ることを日本政府に強く求めました。
「動物が大好き」という彼は、その想いがかないそうな高校を探しています。98%の進学率に高校義務化が語られる時代ですが、定数割れであっても入学はかなわない当事者の厳しい現実があります。「みんなと同じように学びたい」という気持ちはどの子も持っている、当たり前の願いなのです。

問い合わせ:生涯学習課
【電話】32-1934

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