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郷の記憶をたどる

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熊本県宇城市

私たちが暮らす宇城市の郷土にまつわるさまざまな文化の魅力を発信します

■三角西港を舞台に人気小説家が小説執筆
「夏の三角の夢」 友井羊(ともいひつじ)

三角西港を含む「明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業」は、2025(令和7)年でユネスコ世界文化遺産登録10周年を迎えます。
この事を多くの人に知ってもらうため、複数ある構成資産を舞台に人気作家たちが書き下ろしたミステリー小説を、WEBサイト「note」に公開しています。
その中から三角西港が舞台の1編を紹介します。

◇友井羊
群馬県出身。
デビュー作『僕はお父さんを訴えます』で第10回「このミステリーがすごい!」大賞の優秀賞を受賞。

◇冒頭を一部公開
穏やかな波の三角ノ瀬戸の先に深緑の山々が見える。じりじりと照りつける夏の陽射しに、私は目を細めた。
―ここはどこだろう。
自分は先ほどまで三角港にいたはずだ。角が丸みを帯びた独特な埠頭(ふとう)や、太陽を反射する美しい波、対岸の天草の地にも見覚えがある。
だが町の景色は一変していた。道行く人々の服装も見慣れないものばかりだ。旅の仲間はどこにいるのだろう。蒸し暑さに汗をにじませながら歩くと、二階建ての立派な洋館にたどり着いた。屋根は藍色で白壁は美しく、バルコニーが贅沢(ぜいたく)に造作されている。
うだるような暑さと疲れのせいか、ふいに立ち眩(くら)みに襲われる。何とか倒れずに済んだが、そこで背後から声をかけられた。

「明治日本の産業革命遺産」
世界遺産協議会 公式note
※本紙P.10をご覧ください。

◆郷土資料館
開館時間:10時~17時
休館日:月・木曜(祝日の場合はその翌日)
住場所:豊野町糸石3818
【電話】45-2102

問合せ:文化スポーツ課
【電話】32-1954

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