■夫婦二人三脚での挑戦-。
◆小篠 武明 Ozasa Takeaki
昭和19年生まれの80歳。不知火町在住。平成24年まで小篠内科医院の医院長を務めた。また、NPO法人宇城市環境保全隊では理事長も務め、17年間地域のために活動を行った。40歳からマスターズ水泳大会や県民体育祭、パールラインマラソンなどに出場。50歳からトライアスロンを始めて、今年で30年となる。
◇トライアスロン歴30年
80歳とは思えない肉体でトレーニングをこなしているのは、小篠武明さん。水泳協会の仲間と出場した水泳大会の打ち上げでの話から、トライアスロンの大会に出場することに。50歳で始め、トライアスロン歴は今年で30年だ。
「高校、大学時代は長距離を自転車で通学していたし、40歳からマラソンや水泳をしていたので、できるかもという気持ちで始めました」。と小篠さんは話す。
トライアスロンは、水泳1・5キロメートル、自転車40キロメートル、長距離走10キロメートルを連続して行う過酷な競技。大会に出ると決めてからは、自身が経営する医院の診療前にランニング、昼休みには不知火プールで水泳、終業後には自転車の練習を行った。
また、休日は不知火町にある自宅と三角町を自転車で往復。妻の邦子(くにこ)さんは車で後ろから伴走して見守った。時には応援だけでなく、マラソン大会に一緒に出場するなど、夫婦でトレーニングに励んだ。
ここ数年は、年に1回、5月開催の大会に出場。その大会を目標に月1、2回プールで泳ぎ、大会の2カ月前からは戸馳島で自転車やランニングを練習している。
「日頃の練習を続けているからこそ、今まで元気に過ごせていて、動脈硬化などの予防にもつながっていると思います」。と医師としての見解も含めて振り返る。
◇数々の大会での経験
30年間で28回もの大会に出場してきた小篠さん。「出場してきた大会の中で、良い成績を残した大会よりも、タイムオーバーで失格となった大会の方が悔しいので印象に残っています。」と話す。
今までに失格となったのは、3回。大雨や大波の影響を受け、タイムオーバーとなってしまった。
過酷な状況でも中止になることがないトライアスロン。そのため、レースの途中で棄権する人も少なくない。しかし、小篠さんはどんなにつらくても諦めず、制限タイムをオーバーしながらも完走した。今までトライアスロンをやめようと思ったことは一度もないという。その精神力が、3年0もの長い間、トライアスロンに挑み続ける力となっている。
◇続けることに意味がある
昨年からは、ハーフの部(3種目ともフルの半分の距離)で大会に出場している。
「タイムオーバーするようになったため、ハーフの部に転向しましたが、続けることに意味があると思っています。健康維持のためにも、今後もトライアスロンを続けるつもりです。サポートしてくれる妻には感謝しています。」と柔らかな笑みを浮かべる。
邦子さんも「当初は倒れるのではないかと心配で、こんなに長く続くとは思っていませんでした。もらっています今では応援という形で楽しませて」。と笑顔で話す。
夫婦二人三脚で臨むトライアスロンへの挑戦は、二人の仲むつまじい姿と共に、今後も続いていく。
1 妻・邦子さんと一緒に
2 平成20年の大会でお孫さんと共にゴール(当時63歳)
3 今まで出場した数々の大会での賞状
※写真は本紙をご覧ください。
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