文字サイズ
自治体の皆さまへ

郷の記憶をたどる

12/35

熊本県宇城市

私たちが暮らす宇城市の郷土にまつわるさまざまな文化の魅力を発信します

■竹崎季長と蒙古襲来絵詞
-元寇って知ってる?(6)-
鷹島(たかしま)(長崎県松浦市)沖の伊万里湾海底(鷹島海底遺跡)から発見された船は、蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)(以下、「絵詞」)に描かれた元寇船と同じ姿をしていました。これにより、絵詞に描かれた内容は決して誇張されたものではなく、事実に基づいた記録であることが証明されました。
絵詞には、竹崎季長が見た景色が描かれていることが分かったのです。絵詞は、2度にわたる元寇の後の1293年に季長が作らせたものです。
制作後の経緯ははっきりしませんが、絵詞は16世紀ごろには宇土城を拠点としていた名和家(なわけ)が所持し、名和顕孝(なわよしたか)の娘が嫁ぐ際に天草の大矢野家に一緒に渡ったとされます。江戸時代には大矢野家が熊本藩主細川家に預け、明治時代の廃藩置県に伴って大矢野家に返却されました。
その後、明治23年(1890)に大矢野家から皇室に献上。現在は国宝に指定され、御物(ごもつ)として宮内庁三の丸尚蔵館(さんのまるしょうぞうかん)に収蔵されています。
江戸時代から明治時代のはじめには、絵詞を模写して模本を作ることが流行しました。現在確認できるだけで、16本もの模本が存在しています。海東に建立された季長の菩提寺である塔福寺にも模本のひとつ「竹崎季長絵詞」が伝わっています。不知火美術館で開催している企画展では、2つの絵詞、それぞれの複製品を並べて展示しています。原本と模本を見比べて、違いを楽しんでみては。

◇元寇750年特別企画展 蒙古襲来絵詞のリアル-海底に残された元寇-
1月26日(日)まで 9時~18時
※土曜は21時まで
宇城市不知火美術館・図書館
入館無料

◆郷土資料館
開館時間:10時~17時
休館日:月・木曜(祝日の場合はその翌日)
住所:豊野町糸石3818
【電話】45-2102

問合せ:文化スポーツ課
【電話】32-1954

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU