地域おこし協力隊の伊藤真紀(まき)が、山鹿の旬や気になったものを取材して発信します。
今回は、石橋を取材しました。
※紹介文などは文化課監修のもと掲載しています。
■大坪橋
所在地:山鹿市鍋田(市立博物館横)
橋長:23メートル
橋幅:2.5メートル
架橋:幕末〜明治初期
幕末の名惣庄屋福田春蔵(しゅんぞう)が、宗方・中村地区の干害に苦しむのを憂い、寺島井手の用水を引くために吉田川に架けられた橋です(現在は市立博物館横に移築されています)。県内の通水橋としては、あの通潤橋(山都町)に次ぐ大きさだそうですよ。
■坂田橋
所在地:山鹿市坂田
橋長:15メートル
橋幅:2.8メートル
架橋:不明
アーチが平たく、橋面が反っているのが特徴です。欄干は1.5メートルから1.8メートルくらいの長方形の石材を積んだ珍しい構造となっています。橋を真下から観察することができますよ。
■岩原の通水橋
所在地:鹿央町岩原
橋長:6メートル
架橋:不明
田を潤すために引かれた通水橋で、鹿央物産館下のハス園内にあります。通水橋は「イビ」、暗渠(あんきょ)用水路は「マブ」と呼ばれており、現役で活躍しているそうですよ。
■高井川橋
所在地:鹿北町岩野
橋長:19.75メートル
橋幅:5メートル
架橋:1881年
国道3号線造営時に架けられた石橋で、丸い欄干や橋裾の飾り石など、他の石橋には見られない凝った造りとなっています。
■田中(たんなか)橋
所在地:鹿北町多久
橋長:14.3メートル
橋幅:3.25メートル
架橋:1858年
鹿北地区最古の石橋で、通称車橋、別名化巖矼(けごんこう)とも呼ばれ、二重輪石で造られた珍しい構造です。
■妙見神社前小橋
所在地:鹿北町芋生
橋長:1.05メートル
橋幅:64センチ
架橋:不明
浦方集落の妙見神社前の参道に架かるかわいらしい橋です。厚さ11センチの弧円石板4枚を巧みに組み合わせてあり、小さいながら美しい半円形の石橋です。下を流れる水も透き通っていてきれいですよ。
■洞口(とうぐう)橋
所在地:菊鹿町下内田
橋長:7メートル
橋幅:58センチ
架橋:1774年
県内最古といわれる石橋で、「肥後の眼鏡橋の開祖」といわれる石工仁平(にへい)が、細川藩より阿蘇の黒川に眼鏡橋の架橋を命じられ、アーチ部分の試作のために太田川に架けたとされる橋です。長さ約85センチの石材を縦に7本つないだリブアーチの珍しい橋で、九州唯一ともいわれています。1993年6月の集中豪雨により流されましたが、復元されました。
■今村の石橋
所在地:菊鹿町山内
橋長:6.2メートル
橋幅:2.05メートル
架橋:1871年
民家のすぐ脇を流れる山内川の渓流に架かる小さな橋で、美しいアーチが見られます。橋の横に階段があるので、川辺に降りて間近で橋を観察することができますよ。
◇〜取材を終えて〜
100年以上前に架けられた石橋がたくさん残っていることに驚きました。今回紹介しきれなかった石橋もありますので、皆さんも石橋を巡りながら山鹿の歴史を感じてみてはいかがでしょうか?
問合せ:秘書広報課
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