新年、明けましておめでとうございます。皆様それぞれに輝かしい新年をお迎えのことと存じます。また、日頃より、教育委員会の施策にご理解とご支援を賜り、心から感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
ご挨拶に先立ちまして、昨年7月の臨時議会にて承認をいただき、8月1日から教育長の重責を担うことになりました。微力ではありますが、「ふるさとに親しみ人と地域をはぐくむ教育」を指針として、水上村の教育の充実発展のため努力してまいります。
さて、令和6年、水上学園は「施設一体型」の1年生から9年生まで同じ校舎で学ぶ文字通りの義務教育学校としてスタートいたしました。施設分離型とは違い、実際に、児童・生徒がともに生活し、協力し合いながら過ごし始めました。子どもたちも、先生方も戸惑いがあったことは容易に想像できます。今まで通りにいかなかったことも多かったと思います。それらも、新しいことへの挑戦であり、新しい形の学校の第一歩と思えば、前進する勇気もわいてきます。地域の皆様には、学校の教育活動を温かく見守り、様々な面でご協力いただき本当にありがたく思っています。
10月には後期課程の文化祭を参観いたしましたが、地域の神楽を学んだり、農林業や職業体験をしたりと地域の支えなくしては学べない内容の発表でした。前期課程のタイムトンネルでもたくさんの村民の方に教えに来ていただき、おにぎり給食まで提供していただき、学園は参加者と子どもたちの笑顔であふれていました。
水上学園は県南初の義務教育学校であり、また、様々な地域で学校再編の動きが起こっていることから、多くの市町村が、水上学園の視察に来られています。そういう意味でも、時代の要請に応じた学園の設立だったと感じています。学園では、1年生から9年生までが共に学ぶこと、共に生活することの良さや課題が今後明らかになることでしょう。義務教育学校としての歩みを進めながら、良さを伸ばし、課題を克服し、子どもたちはもちろん、先生方、保護者の皆様、地域の皆様と一緒になってよりよい学園に成長していくよう全力で取り組んでいきたいと存じます。
さて、ご存じのとおり日本全体で少子高齢化が進み、教育を取り巻く環境も大きく変わってきています。例えば、後期課程で行われている部活動についても、国や県からは、令和7年度末までに土日の部活動を地域での社会体育活動に移行するよう方針が示されています。これは、先生方の負担軽減もありますが、多くの学校で部員の減少から部活動が活動しにくくなっている現状があります。これまで、1つの学校で多くの部活動が成立していましたが、現在は、市内の学校でもサッカーや野球などチームプレイの競技では複数の学校が合同で行っている状況です。教育委員会といたしましては、子どもたちが希望するスポーツや文化的活動ができる環境づくりを保護者の皆様や地域の皆様のご理解を得ながら、学園やスポーツ協会、水上村元気クラブ等と連携を図り、進めていく必要があると考えています。
結びになりますが、村民の皆様のより一層のご健勝とご多幸をお祈りして新年のご挨拶とさせていただきます。本年も教育委員会をどうぞよろしくお願いいたします。
水上村教育委員会教育長 原 崇
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