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自治体の皆さまへ

身近な病気 認知症を知る(1)

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熊本県氷川町

9月21日は、世界アルツハイマーデーです。アルツハイマーとは、認知症を引き起こす代表的な病気の1つ「アルツハイマー病」のことで、この日を中心に、認知症への正しい理解が進むことを目的に、世界中で啓発活動が行われています。
令和元年に認知症施策推進関係閣僚会議が発表した「認知症施策推進大綱」では、令和7年には、65歳以上の約5人に1人が認知症になると見込まれています。また、65歳未満で発症する若年性認知症の人の数は全国で約3万5700人と推計されています。(※)認知症は自分や家族、誰もがなりうる身近な病気とも言えるのです。
認知症がどのような病気なのか、認知症かもしれないと思ったときにどうすればいいのか、この機会に改めて認知症への理解を深めてみませんか?
※日本医療研究開発機構認知症研究開発事業による「若年性認知症の有病率・生活実態把握と多元的データ共有システムの開発」(令和2年)

■今月の表紙
東上宮地区では、昨年から通いの場が始まりました。通いの場とは、地域の介護予防の拠点のことで、公民館などに集まり体操やストレッチなどを週1回行います。運動の習慣化のほか、外出の機会や人との交流が生まれることで、介護予防・認知症予防への効果が期待されており、全国的に広がりを見せています。この日は7人が参加して、約1時間半、おしゃべりを楽しみながらストレッチなどで汗を流しました。

■認知症とは
認知症とは、脳の病気などが原因で記憶力や判断力が低下することにより日常生活に支障が出ている状態を言います。
新しいことが覚えられなかったり、以前のことが思い出せなかったりという記憶障害がその症状として広く知られていますが、認知症を引き起こす病気は多くあり、その症状もさまざまです。また本人の性格や健康状態、環境、人間関係などの要因により、幻覚や徘徊、介護拒否などの周辺症状が見られることもあります。

■認知症を引き起こす主な病気と症状
アルツハイマー病:物忘れから始まることが多い
血管性認知症:麻痺など体の症状を伴うこともある
レビー小体型認知症:幻視や歩行障害なども見られる
前頭側頭型認知症:人格や行動の変化が目立つ

◆認知症と老化による物忘れ
認知症の症状の1つである物忘れですが、年齢を重ねると誰でも思い出したいことがすぐ思い出せなくなるということも増えてきます。しかし、加齢による物忘れが「体験したことの一部を忘れてしまう」のに対して、認知症による物忘れは「体験したこと自体を忘れてしまう」という違いがみられます。

▽加齢による物忘れ
・朝食に何を食べたか思い出せない
・約束をうっかり忘れてしまう

▽認知症による物忘れ
・朝食を食べたこと自体を忘れている
・約束したこと自体を忘れる

◆もしかしてと感じたら
残念ながら認知症の多くは、進行性のため完治が難しいと言われています。しかし、症状が軽いうちに適切な治療を受けることができれば、部分的に症状が改善したり、薬で進行を遅らせたりすることもできます。そのためにも早期発見・早期治療は極めて重要です。
症状を感じながらも認知症と診断されることが怖くて精神科などの専門の医療機関への受診が遅れてしまい、症状が悪化するという例は多く見られます。専門の医療機関にハードルの高さを感じるときは、いつものかかりつけ医へ相談してみてはいかがでしょうか。

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