■知っていますか?子どもの「見る力」「子どもの特徴」を理解して、安全を守りましょう
『右見て、左見て、右を見て横断歩道を渡りましょう』という言葉を皆さんも一度は聞いたことがあると思います。子どもたちが横断歩道では、しっかり右・左・右を向いて車が来ていないかを確認してから渡るよう指導を受けるのは、なぜでしょうか?
大人は横断歩道の前に立てば両方から来る車にすぐに気づいて危険を回避することができますが、幼い子どもだとできません。次のような「子どもの特徴」が関係しています。
(1)子どもの視野は狭く、視力も低い
子どもの視野は4歳で水平90度・垂直70度、大人の視野は水平150度・垂直120度と言われていて、幼い子どもの視野は大人よりとても狭い。視力も1歳で0.1、2歳で0.5、4歳で1.0と低く、車が近くに来ないと見えない
※インターネットで「チャイルドビジョン」と検索すると、子どもの視野を体験できるメガネの型紙がダウンロードできます
(2)危険の認知が不十分
子どもは考える力が発達途中のため、車のスピードがわからなかったり、相手から見えないかもしれないと考えることが難しい
(1)・(2)の特徴を理解したうえで、子どもたちが安全に横断できるよう、左右をしっかり見て車が来ていないかを確認させているのです。
子どもは危険を察知する能力が十分ではありません。交通安全の話以外でも同じように、大人が子どもの特徴を理解して、危険だと感じたときは声をかけてあげることが大切です。
看護師 岸川亜矢
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