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MANGA NEWS 地域おこし協力隊が湯前まんが美術館の旬な情報をお届け

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熊本県湯前町

■NEWS1「『わが酒中交遊記』展」から読み解く 那須良輔先生の横顔
4月15日から特別展示室で開催中の「『わが酒中交遊記』展」。連日大盛況で、ゴールデンウィーク期間では来場者数が100人を超えました。
本展では絵画だけでなく、那須良輔先生の貴重な写真も多数展示中です。今回は那須先生の素顔を知ることができる貴重な写真の中から、数点を紹介します!

▽単身で上京→厳しいアルバイト生活
最初は上京したての那須先生の写真(本紙写真1・2)を紹介。那須先生は親の反対を振り切り、画家になるため上野の美術学校に入学しました。上京後、生活費を稼かせぐために染物屋の下絵描きのアルバイトを始めたものの、わずかな賃金で食べていくのもやっと。本紙写真2に写る不忍池(しのばずのいけ)で鯉を釣って警察官に怒られたこともありました。当時、生活費の足しにするために雑誌社へ投稿していた“趣味”のマンガが、やがて那須先生のライフワークになっていきます。

▽有名人になり、テレビ出演も経験
次はテレビ番組出演時の那須先生の写真(本紙写真3)を紹介。戦後、マンガ家として有名になった先生は文化人としてテレビに出演することもしばしば。写真3ではマンガ家仲間の清水崑(こん)先生・近藤日出造(ひでぞう)先生と共演し、何やら画力対決をしているようです。カメラの前でも緊張せずに筆を走らせる姿がかっこいいですね。

▽劇にも出演し、兵長役を熱演!
最後に紹介するのは、かなりのお宝写真。雑誌『文藝春秋(ぶんげいしゅんじゅう)』で有名な出版社「文藝春秋社」は年に1回、愛読者向けに「文春文士劇(ぶんしゅんぶんしげき)」という演劇イベントを開催していました。出演者はなんと、雑誌に執筆する小説家やマンガ家たちで、名(迷)演技で読者を楽しませました。那須先生は文藝春秋社が発行する雑誌『漫画読本』に著名人の似顔絵を連載していた縁で劇に出演。本紙写真4は1965年に上演された「戦場に流れる歌」という作品で、病床に臥(ふ)す「那須兵長」を演じた写真です。
紹介したもののほかにも貴重な写真を多数展示中。町民の皆さんは無料で入館できます。ぜひ湯前まんが美術館に遊びに来てください!
※『漫画読本』に掲載された似顔絵は常設展示室で原画を展示中です

■よりぬきりょうすけギャラリー
開催中の展覧会から、おすすめの作品を紹介!

▽故那須良輔先生
正月の二日に先生をスケッチしたのがある。葦ペンデッサンに淡彩をほどこしたものだ。この日の先生のいでたちは、戦前の中国の礼装で、上衣もズボンも真綿入りの、いかにも暖かそうなものであった。(中略)中国服姿の先生も窓外(そうがい)の雑木林のスケッチをはじめたので、その先生のポーズを、私が横から描いた。―那須良輔『わが酒中交遊記』(1979)

▽『中国服の里見先生』(特別展示室「わが酒中交遊記」展)
※展示は6月11日まで
里見弴(とん)
先生は白樺派の小説家。代表作は『多情仏心(たじょうぶっしん)』など。鎌倉の自宅や那須高原の別荘でご近所さんだった、那須先生と里見先生。親子ほど年の離れた2人ですが、晩年の良き友として深い交友関係を築きました。

■那須先生の作品画像を無料で利用可能
まんが美術館に収蔵されている那須先生の作品画像を商品やポスターに利用できます。商用・非商用を問わず無料で利用可能。利用したいときは申請書を教育課に提出してください。くわしくは教育課に問い合わせるか、まんが美術館ホームページで確認してください。

問合せ:教育課
【電話】0966-43-2050

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