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Special Report 支え合い、乗り越える。

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熊本県湯前町

県を通じて介護職の人的支援を要請された特別養護老人ホーム福寿荘(野中田1)は、介護福祉士の福冨孝之さんを石川県金沢市の1.5次避難所に派遣。2月3日~15日、いしかわ総合スポーツセンターで高齢者の介護にあたりました。
※1.5次避難所…ホテルなどの2次避難所に入るまでの間、一時的に被災者を受け入れる施設

■被災地に行ったことで多くのことを気づかされた
福寿荘介護福祉士 福冨孝之(41・古城)
金沢市の市街地では特に地震の影響は見られませんでしたが、1.5次避難所には100数人の高齢者が避難していました。避難所内は(1)自立(2)要介護3程度(3)寝たきりの3つのエリアに分けられていました。支援に入った当初は、避難者は入浴や洗濯ができない状況で、日が経つにつれ、1日に4人程度シャワーを利用できるようになり、洗濯も業者に週3回依頼できるようになりました。
支援している間、今後への不安や石川県の対応への不満、派遣された他県の職員への不信感などの会話が聞こえてくることがありました。自分も被災したときは同じように思うかもしれないと感じ、業務の間は不安につながらないような声かけをすることを心がけました。
派遣が決まったときは不安しかありませんでしたが、実際に行ってみて、被災しないと分からないようなことや自分の現状の環境が恵まれていることを気づかされました。業務はハードでしたが、やりがいを感じることができました。

▼主な業務内容
▽消灯前まで
※消灯…22時
日勤職員から引継ぎ/夜勤業務の全体ミーティング/車いすや歩行器、テーブルなどの消毒/オムツ交換・眠前薬の服薬介助トイレ誘導

▽消灯後~業務終了まで
巡視・トイレ誘導/ポータブルトイレの清掃(23時・3時・7時)/洗濯物の処理/義歯の洗浄/整容介助/日勤職員への引継ぎ

2月10日~18日、令和6年能登半島地震の被災市町村への人的支援(職員派遣)として、湯前町役場から竹部圭太主事を派遣。県庁や県内の市町村から集まった25人の職員とともに、最大震度7を計測した石川県輪島市で被害認定調査にあたりました。
※熊本県からの派遣第4陣で派遣

■「チーム熊本」として働く貴重な経験を積めた9日間
農業委員会事務局主事 竹部圭太(24・野中田3)
今回は罹災証明書発行のために必要な被害認定調査(一次調査)をしました。調査は三重県・福岡県・北九州市・山口県・広島県・高知県・熊本県の6つで協力。熊本県は7班体制で活動し、1日に160件~255件を調査しました。第3陣は輪島市役所周辺の市街地がメインでしたが、私たちは市街地から離れた海山側の集落で活動しました。
被災から1カ月ちょっとが経過し、ボランティアの受け入れや学校再開など少しずつ前に進み始めている時期でしたが、初日に見た生活感の無くなった街並みには衝撃を受けました。今回の派遣では、県と各市町村が「チーム熊本」として同じ目標のために働くという、貴重な経験を積むことができました。今回の経験を日ごろの業務にも生かしていきたいと思うとともに、機会があれば派遣だけでなく、さまざまな形で支援していければと思います。
被災地の1日も早い復興をお祈りします。

■本町からの職員派遣日程
※3月末時点
(1)2月28日~3月7日(第7陣)総務課主幹 佐藤大(46・多良木町)
(2)3月17日~25日(第10陣)議会事務局主事 中山政人(21・あさぎり町)
(3)4月28日~5月6日(第17陣)総務課係長 工藤陽平(40・下城)

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