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[特集]県指定重要文化財 ジェーンズ邸公開スタート

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熊本県熊本市

◆ジェーンズ邸が歩んだ熊本地震から7年の軌跡
観測史上初、震度7の地震が2回も発生した熊本地震で被災し、全壊した『ジェーンズ邸』。
移築・再建が行われていましたが、7年4か月の時を経た9月1日、ついに一般公開がスタートします。
その道のりを振り返るとともに、見どころをご紹介します。

・平成28(2016)年4月14日・16日
熊本地震
前震後はかろうじて建っていましたが、本震を受けて完全に倒壊。

・平成28(2016)年6月
全壊した既存の建物部材や展示資料等を守るためにブルーシートをかぶせ、その後、寄付されたテントによって、ジェーンズ邸全体を覆いました。また、ジェーンズの会や同志社校友会等の方々には、テント下の既存部材等に風を通すため、テントの上げ下げにもご協力いただきました。

・令和2(2020)年3月~令和5(2023)年3月末
建物、外構の復旧工事着工。可能な限り、建築部材の再利用に努めました。また、調査により判明した新たな史実に基づき、復旧工事を行いました。

・熊本地震の前は、白壁にグリーンの柱が映える爽やかな外観でしたが、今回の修復で壁色が本来のグレー(ねずみしっくい)に戻りました。

・細部にまで意匠が凝らされた造り。ぜひ、建築された約150年前の時代に思いをはせながら、隅々まで見てください。

・2階中央の窓には色ガラスがはめられ、室内に幻想的な光と影の模様を作り出しています。

・「ジェーンズの会」や、「同志社校友会」の皆さんの熱い支援もあり、以前の美しい姿がよみがえりました。

◆ジェーンズ邸
県指定重要文化財「洋学校教師館」は、熊本洋学校の教師として招聘(しょうへい)したアメリカ人教師リロイ・ランシング・ジェーンズの住居として、明治4(1871)年に古城(現在の熊本県立第一高等学校内)に建てられた熊本最古の洋風建築です。今回、補助金等を活用して被災地から約200m離れた水前寺江津湖公園の一角に再建されました。

開館時間:午前9時半~午後4時半
※9月1日~3日は特別開館時間となります。
休み:月曜(祝日の場合は翌平日)
入館料:令和5年度は無料

◆被災した部材をできる限り再利用し建設当初を再現
・ジェーンズ邸の復旧を担当した
元文化財課職員 本田 澄代(ほんだ すみよ)
再建までに要した7年4か月という長い年月。そこには「文化財だからこその難しさ」がありました。
震災直後の写真を見ると、建物が原型をとどめないほどバラバラに倒壊しています。この状態だと丸ごと新しいものに取り替えた方が早いんですが、それではレプリカになってしまう。復旧に携わった皆さんが「価値を下げないために、1つたりとも無駄にしない」という思いで部材を丁寧に調査し、検証、修復して使ったからこそ多くの部材を再利用することができました。
また、復旧した姿を見て「雰囲気が違う」と感じた方も多いと思います。ジェーンズ邸は何度も移築・修復を繰り返してきましたが、今回復旧でめざしたのは明治4年の建築当初の姿。修理検討委員会で修復の痕跡を分析したり、古写真と比較して完成形を決めました。約150年前の姿を楽しんでください。

◆ジェーンズ邸一帯でオープン記念イベント開催!
期間:9月1日(金)~3日(日)
公開再スタートになる9月1日から3日間、ジェーンズ邸がある水前寺江津湖公園をはじめ周辺8か所でオープン記念イベントを開催します。散策しながら楽しんでみませんか?

◇再建 熊本洋学校教師ジェーンズ邸 オープンイベント

※雨天等の場合はイベントスケジュールを変更または中止する場合があります。
※会場に駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。
※詳細は市ホームページへ。

・(A)(D)(F)ライトアップイベント
ジェーンズ邸のほか、「LIGHT ASIA KUMAMOTO 2023」、「水前寺こいあかり」等、水前寺周辺各地でライトアップ開催。

・(B)(C)ステージイベントandキッチンカー大集合!
学生によるコンサートや演奏会のほか、キッチンカーもやってくる!

・(E)参道ビアガーデン
水前寺参道商店街でビアガーデンを開催。

※詳細は本紙をご覧ください。

問い合わせ:文化財課
【電話】096-328-2740

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