熊本市役所の新庁舎の目指すべき姿や規模、概算事業費、建設地など、新庁舎整備の基本的な考え方をとりまとめました。
◆これまでの経緯
・平成28年度熊本地震発生
・平成29年度大規模改修の手法検討とあわせて耐震性能調査実施※
→現行の建築基準法等が求める耐震性能を有していない
・令和2年度2回目の耐震性能調査実施※
→現行の建築基準法等が求める耐震性能を有していない
※2度の調査に対し、一部の専門家から疑問を呈される
・令和3年度「本庁舎等整備の在り方に関する有識者会議」設置
・令和5年度有識者会議答申「本庁舎等は建て替えるべき」
→市長が「本庁舎等は建替えの方針で進める」旨を表明
◇有識者会議
設置目的:防災(耐震性能調査に係る検証を含む)、財政、資産マネジメント、まちづくりなどさまざまな観点で、建替えの是非を含め、客観的かつ専門的な立場から本庁舎等整備の在り方について審議
審議期間:令和3年6月~令和5年5月
委員:東京大学名誉教授 平田 直 氏 他 計7人
答申(令和5年5月30日):
・現庁舎が防災拠点として機能できない(2度の耐震性能調査結果は妥当であり、耐震改修は実現性が低い)
・現庁舎の狭あい化による市民サービス・業務効率の低下
・将来の変化に対応するため機能転換の容易性が重要
→建て替えるべきであるという結論に至った
有識者会議について詳しくは、市ホームページへ
※QRコードは本紙をご覧ください。
◆現庁舎の役割と課題
◇本庁舎等が担う役割
平常時:市政全般の企画、財政運営、土木行政、教育、窓口サービス など
災害時:災害対策本部での指揮命令・総合調整、さまざまな被災者支援 など
◇課題
・耐震性能不足と浸水に対する脆弱性
・老朽化
・狭あい化
◆新庁舎の目指すべき姿(3つの視点)
◇あらゆる災害に対応できる庁舎
今後も、熊本地震以上に大きな地震や、気候変動の影響による水害・浸水のリスク、その他の大規模な自然災害が発生する可能性が十分に見込まれることから、あらゆる災害に対応する防災拠点施設として、安全かつ継続的に機能する庁舎を目指します。
◇市民が利用しやすく、質の高い行政サービスが提供できる庁舎
だれもが利用しやすく、効率的で質の高い行政サービスを提供でき、来庁者の快適性と利便性が確保された庁舎とともに、社会情勢の変化に柔軟に対応できる可変性のある庁舎を目指します。
◇まちの賑わいに貢献し、まちづくりの核となる庁舎
市民協働や交流に資する気軽に市民が集える庁舎整備と、まちづくりの核として、周辺地域も一体となった賑わいの創出を目指します。
◆新庁舎の規模・概算事業費・建設地
※基本構想段階での概算であり、確定したものではありません。
◇必要延床面積
※( )は現庁舎および民間ビル賃借分の面積
70,300平方メートル(45,184平方メートル)
内訳:
・本庁機能…45,700平方メートル(34,307平方メートル)
・議会機能…6,500平方メートル(6,284平方メートル)
・中央区役所機能…7,800平方メートル(4,593平方メートル)
・駐車場…10,300平方メートル(ー)
◇概算事業費
約616億円※
↓合併推進債の活用や現庁舎跡地の利活用により
実質的な財政負担
約255億円※
内訳:
・設計費…約20億円
・建設費…約360億円
・駐車場整備費…約61億円
・土地取得費…約70億円
・建物補償費約…13.5億円
・現庁舎解体費…約90億円
・移転費…約1.5億円
※土地取得費・補償費等は、今後、建物調査、不動産鑑定評価などにより、調査・協議していくものであり、補償項目・金額については確定したものではありません。また、各費用は、条件等により見直し・再算定が必要な項目もあり、今後変更となる可能性があります。
◇建設地
※詳細は本紙をご覧ください。
◆今後の進め方
今後は、基本構想を基に、新庁舎の規模の精査、事業費の軽減策の検討等を行い、市民や市議会のご意見を伺いながら与条件を整理し、基本計画の策定につなげます。
・基本構想市ホームページ
各区役所・まちづくりセンターで冊子を閲覧することもできます。
※QRコードは本紙をご覧ください
・よくある質問(FAQ)
新庁舎整備に関するQ and Aを掲載しています。
(検討の経緯、現庁舎の耐震性能など)
※QRコードは本紙をご覧ください
◆跡地利活用について
現庁舎跡地についても、そのポテンシャルにふさわしい利活用について検討を行い、中心市街地、さらには本市全体の活性化につなげます。
問い合わせ:
庁舎建設課【電話】096-328-2089
庁舎周辺まちづくり課【電話】096-328-2119
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