目標を持ち、仲間と力を合わせ、努力するこどもたち。今回は、中でも全国の大舞台で活躍したこどもたちへインタビュー。本市の学校で頑張るこどもたちの一部を紹介します。
◆熊本県勢の悲願!初の団体優勝に輝く
◇千原台高校 自転車競技部
滿田 光紀 監督
チームパシュート:
・植本 健新(うえもと けんしん)さん(3年・キャプテン)
・中島 拓海さん(なかしま たくみ)(3年)
・遠山 愛磨(とおやま えま)さん(3年)
・奥村 圭志(おくむら けいし)さん(3年)
※大会当時の学年です
◇千原台高校 自転車競技部とはー
創部25年目。23年連続で全国高校総体(インターハイ)出場を果たす実力校。同部OBの滿田 光紀(みつだこうき)監督が着任して3年目の令和5年8月に開催されたインターハイで、「自転車男子チームパシュート(4000m団体追い抜き)」優勝、男子自転車スクラッチ(個人・植本 健新さん)優勝という輝かしい成績を残す。
Q.インターハイの男子チームパシュートで優勝できた勝因は?
(植本)ズバリチームワークです。本当にキツイ練習をみんなで乗り越えたので、口にしなくてもそれぞれの状態が手に取るようにわかるようになり、レース中もカバーし合いながら積極的に攻められました。
(中島)実際インターハイでは、僕が先頭でチームを引っ張らないといけない時にペースが落ちてしまったのですが、2番手を走っていた奥村くんが素早く状況判断をして前に出て引っ張ってくれました。あの時、すぐに対応してくれていなかったら優勝を逃していたと思います。
(奥村)中島くんが遅れた時は本当に焦りましたし、正直僕もきつかった。でも、練習量だけは他校に負けていない自信がありましたから、「あとは自分に負けず耐え切ったら、絶対優勝できる」という思いで力強くペダルを回し続けました。
(遠山)「負けず嫌い」というのが僕たちの強み。実力が拮抗している4人が切磋琢磨し高め合えたから、みんなが成長できたと思う。
Q.日本一をめざす中で監督に言われて印象に残っていることは?
(中島)「勝利への逆算をしろ」という教えです。僕たちは「インターハイのチームパシュート優勝」という目標を設定し、「達成するためには今、何をするか」を常に考えながら練習をしました。この考えは、今後もあらゆる場面で生かされると思います。
(奥村)しかも監督は自主性を大事にしてくれるので、練習メニューは各自で決めて、監督に相談し実行する流れ。目標と今の立ち位置を俯瞰(ふかん)的に捉えて的確な内容になっていなかったらダメ出しが出ますから、冷静な自己分析力が身についたと思います。
(遠山)僕は「心技体の心と技術は大会直前でも補えるけど、体は日頃の練習で積み上げるしかない」という言葉が印象に残っています。地道に努力する姿勢が身につきましたし、これからも「やったことが結果につながる」と信じて挑戦したいです。
(植本)入学当初は体が小さく体力もなかった僕たちが優勝できたのは、練習に打ち込める環境を作ってくれた監督や家族のおかげです。後輩にも感謝の気持ちを忘れず、全力で楽しんでほしい。
◆生徒の実力を引き出す指導法・教育論とは?
◇目標から逆算した練習で勝利をつかむ
・千原台高校自転車競技部 滿田 光紀(みつだ こうき)監督
目標達成というゴールから逆算し、必要な手助けをするのが監督の役目。ですから、インターハイ優勝など高い目標を掲げる生徒は、おのずと超ハードなトレーニングになります(笑)。逆算のいい点は、ゴールまでにチェックポイントをいくつか設定し、「ここでこうなっていないと目標達成は難しい」と具体的に示せることです。途中経過をみて達成できなければ奮起し、達成できれば自信につながる。モチベーションを落とすことなく前に進むことで、やり抜く力をつけてほしいです。
◇学校教育目標は「一生懸命はカッコイイ!」
・千原台高校 南 弘一(みなみ こういち)校長
目標を持つこと、そして達成するために努力することは、とてもかっこいいということを、まずは生徒たちに教えています。その上で令和5年度の年間スローガンを「チャレンジ、チェンジ、チャンス」の3Cに設定し、生徒たちを鼓舞してきました。チャレンジすると自分が変わる(チェンジ)、そうすると新しいチャンスが目の前に舞い込み、また新しいチャレンジにつながると思います。主体的に考え行動することが挑戦につながるので、皆さんも心がけてみてください。
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