熊本地震により、メインスタンドやバンクなどに大きな被害を受けた熊本競輪場。
再建工事に一区切りがつき、今年7月20日からレースを再開することになりました。
そこで今回は、意外と知られていない熊本競輪場の魅力や、生まれ変わった施設のさまざまな機能・設備を紹介します。
◆熊本地震直後の様子
平成28(2016)年の熊本地震では、メインスタンドの天井崩落や、支柱の破損、大型ガラススクリーンの崩落のほか、競走路(バンク)に亀裂が入るなど大きな被害を受けました。その後、令和2(2020)年に有識者による懇談会を開催し、再建について検証。翌年再建の方針を示し、整備を進めてきました。
◆地域防災の拠点として整備します!
熊本地震の際、車で避難してこられた地域住民を受け入れた経験を踏まえ、災害時には駐車場を開放するほか、施設内に非常食を備蓄するスペースを設けるなど、地域住民の防災拠点として利用できるよう令和7(2025)年度中に整備します。
写真は、熊本地震後に日本競輪選手会熊本支部の皆さんで結成された「競輪震災支援チーム」が行ったボランティア活動の様子。全国の競輪場を通して支援物資が届き、被災者のもとに届けられました。
※写真は本紙をご覧ください。
◆売り上げの一部を市民生活に還元しています!
これまで本市では、競輪事業会計から一般会計に対し収益の一部を繰り出して(拠出して)おり、昭和25(1950)年度から令和4(2022)年度までに一般会計に計上された繰出金の累計額は、約676億円にのぼります。
競輪事業の収益は、一般会計に繰り出すことで、さまざまな市民サービスを充実させるための貴重な財源として活用されています。
※令和2年度以降の繰出金(令和2年度…1億円、令和3年度…2億円、令和4年度…2億円)
◆大人からこどもまで楽しめる にぎわい創出の拠点に!
地域住民の皆さんに気軽にご来場いただけるよう、施設への入場料が無料になりました。来年度のグランドオープンに向けて、こどもが遊べるスペースの整備を進めるなど、地域に開かれた愛される施設を目指します。
◇新しいメインスタンドの様子
今回のリニューアルに伴い、3階に冷暖房完備の特別観覧席や、お子さんも観覧しやすい畳敷きのグループ席など有料エリアを新設しました。
◇今年度のリニューアル
時速70kmでゴールを駆け抜ける自転車の迫力を間近で感じられるのは、現地観戦ならではです。施設への入場は無料なので、日本発祥のプロスポーツで、オリンピックの正式種目である競輪の魅力を間近に感じてください。
リニューアルを機に、夏祭りを再開するなど、地域のどなたでも参加できる行事を開催します。また、施設内の食堂は、どなたでも利用できます。ランチスポットとしても気軽にお越しください。
◇来年度のグランドオープンに向けて
歩行者が安全に通行できるよう、周辺道路や敷地内を整備し十分な通行空間を確保します。また、バンク周辺の老朽化した建物は取り壊し敷地内に新たに駐車場を整備します。
サービスセンターを改修し、会議室やこどもが遊べるスペースを整備します。また、人気が高かったこどもプールも再開する予定です。
◆その他にも、競輪は地域やスポーツ界のために幅広い分野で社会の力になる活動を行っています!
公益財団法人JKAでは、自転車競技法に基づき競技を実施しているほか、売り上げの一部を用いてものづくり、スポーツ、地域振興等、社会に役立つ活動への支援を行っています。
◇競輪補助車両
地域に役立つ福祉車両や健診車の購入・運営費に充てられています。右のロゴマークが目印です。(※本紙をご参照ください)
◇スポーツ支援
「日本スポーツマスターズ」「全国障害者スポーツ大会」などの開催を支援しています。
◇研究補助
「転倒防止のための歩行支援機器の開発」など、機械振興に役立つさまざまな技術革新の足がかりとなる研究を支援しています。
News 1
7月20日からの3日間、「令和6年度能登半島地震復興支援競輪 熊本競輪再建記念F1」を開催。熊本地震から8年ぶりとなる熊本でのレース再開!レース期間中は来場者イベントも開催予定です。この機会に新たな熊本競輪を体感してください。
News 2
グランドオープンとなる令和7(2025)年度には、G1レース
「第41回読売新聞社杯 全日本選抜競輪」を開催予定(令和8年2月20日から4日間)。グランドオープンに合わせて招致したもので、本市での全日本選抜競輪の開催は平成19(2007)に続き3回目。男子のトップレーサー108人が出場します。
問い合わせ:競輪事務所
【電話】096-383-5215
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