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専門医に聞く医療の話

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熊本県熊本市

◆膀胱(ぼうこう)がん、前立腺(ぜんりつせん)がんの早期発見のために
・熊本市立熊本市民病院
泌尿器科部長 桑原 朋広

今回は、最近増加している膀胱がんと前立腺がんの早期発見について専門医に聞きました。

◇膀胱がんとは
膀胱は腎臓で作られた尿を一時的にためる袋で、ここにできるがんが膀胱がんです。50歳ごろから増加しはじめ、男性、女性ともに発生しますが、男性は女性の約3倍多いといわれています。また、喫煙者に多いがんです。

◇膀胱がんを早期に発見するためには
膀胱がんが発見される最も多いきっかけは、目に見える血尿です。血尿の多くは痛みなどの症状はありません。また、血尿が一度出ても自然と消えることがあり、精密検査を受けずに放置する間に、がんが進行する場合もあります。そのため、血尿があった場合には、早めに泌尿器科専門医にご相談ください。

◇前立腺がんとは
前立腺は膀胱の下方にあり、尿道のまわりを取り囲んでいる臓器です。前立腺は男性だけにありますので、前立腺がんは男性のみに発生します。50歳以上に発生することが多く、年齢とともに増加します。高齢化とともに前立腺がんは増加していますが、早期に発見することができれば、前立腺がんの多くは治癒することが可能です。

◇前立腺がんを早期に発見するためには
早期の前立腺がんの多くは自覚症状がありません。早期の前立腺がんを発見するためには、血液中のPSAを調べることが最も有効です。PSAとは前立腺で作られるタンパク質で、前立腺がんの腫瘍マーカーとされています。50歳を過ぎたら1回はPSA検査を受けていただくことをお勧めします。

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