■インタビュー 利用者の実の声
▼偶然の出会いがきっかけ
HOME利用者:沖縄県那覇市出身
荻堂盛貴(おぎどうもりたか)・耀子(ようこ)夫妻
▽施設を知った経緯―
数年前に玉名を訪れ、その際にカフェ・ホテル「HIKE(ハイク)」に宿泊しました。そこでHIKEを営む佐藤充(さとうみつる)・陽子(ようこ)夫妻に出会い、2人が世界一周経験者と知りました。私たちもホテルやゲストハウスの経営に興味があり、夫婦で世界一周をしようと考えています。「せっかく世界一周をするなら」と、佐藤夫妻の下で修業のために2カ月間働くことに。玉名には始めから短期間の滞在と決まっていたので、借りた家のインターネット環境は整えませんでした。しかし、世界一周をするにはたくさんの手続きが必要で、パソコン作業は欠かせません。そこに、HOMEを紹介してもらいました。HOMEでは「お手伝い制度※1」を活用し、店番をする代わりに自由に施設を利用させていただきました。
※1月に4日以上HOMEの受け付けや清掃などの運営に参加する制度
▽実際に使ってみて―
私たちは電車を利用しているので、駅前の立地はとても助かりました。電車1本で熊本にも福岡にも行けるし、駅前から少し歩けばレンタカー会社があり、遠方に行くことにも困りません。玉名に来て全く不便を感じませんでした。また、玉名は食べ物が新鮮でおいしく、駅前周辺の飲食店にお気に入りも見つけました。便利はありすぎても飽和するだけ。玉名はちょうどいい町です。
▽今後施設をどのように使いたい―
しばらく旅に出ますが、また玉名を訪れるときに利用します。将来、私たちが会社を立ち上げたら拠点の一つにしたいと思うし、従業員の出張などでHOMEを中心に営業をしてもらいたいです。私たちは、一つの場所にじっと留まるよりも場所を変えていくほうが好きなので、気分転換をしながら仕事をする場所に良いと思います。
▼玉名に来てつながった縁
Mizumoto Orange Coworking Garden利用者:株式会社QoQ(クオーク)
代表取締役 古田貴彦(ふるたたかひこ)さん
▽施設を知った経緯―
私の会社はAI関連やプログラム、ホームページデザインが主な仕事。パソコン一つあればどこでも仕事ができます。熊本市にオフィスを構えていますが、社員が増えスペースが足りず、次の拠点を探していたところに紹介を受けました。荒尾市の取引先から業務サポートの面で近い方が良いという要望があり、支店を置くことを決めました。
▽実際に使ってみて―
将来的にどこでも仕事ができるように場所を提供できたらと考えていました。ここは景色が良く、近くには温泉も。キャンプができる場所があるので、社用車をワンボックスカーに変えたほど。会社用でキャンプ道具も取り揃えました。熊本市のオフィスの社員と定期的に集まり、ミーティング代わりのバーベキューをしています。どこでも仕事ができるということは、その分人材の確保にもつながるし、優秀な人材を見つけられると考えています。
▽今後取り組みたいこと―
今、玉名工業高校にホームページの作り方やプログラムの仕方などITの授業を教えています。この施設に来たからこそつながった縁。このような地域貢献は続けていきたいです。また、農業の機械や農産物の仕分けなどをAIを使って行うという仕事も担っているので、農業の盛んな玉名でも、今後生かしていけたらと考えています。
◆働き方の多様化で「選ばれるまち」へ
今回整備されたサテライトオフィスは多様なワークスタイルに対応できるようになっています。その背景にあるのは玉名市の人口減少。出生数の低下による自然減と転出者増加による社会減が要因です。HOMEでは進学や就職などで転出する前の若者が地域について考え活動する「玉名未来づくり研究所」の活動拠点になっており、Mizumoto Orange Coworking Gardenは、風光明媚な景色の中でのワーケーションに最適な環境が整っています。
これからこの2施設が、市内外の人々のさまざまな活動の拠点となり、本市の関係人口の増加や移住定住などの社会増に貢献できる施設となることを期待しています。まずは、気軽にご活用ください。
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