■たまなファミリー・サポート・センター 地域で守り、助け合う子育て
「仕事で保育園の送迎ができない」「授業参観に行きたいけれど兄弟を連れて行くのは心配」「1人で美容室に行きたい」と子育て中に思ったことはありませんか。「たまなファミリー・サポート・センター(通称ファミサポ以下略)」はこうした悩みに寄り添い、地域で子育てを支援しています。援助を受けたい人(依頼会員)と援助をしたい人(協力会員)をアドバイザーが仲介し、保育施設や習い事の送迎をはじめ、保護者の買い物やリフレッシュ時の預かりなど多岐にわたる場面で子育て家庭を支えています。現在依頼会員は914人、協力会員は20代〜70代の179人が登録。開所して17年目となり、年平均で1200件を超える利用があっています。
□安全を第一に心に寄り添うサポートを
協力会員の池本由美(いけもとゆみ)さん(岱明町)は、ファミサポに登録して4年目。送迎をはじめ、昼夜問わずに自宅での預かりも受け入れています。「顔を合わせただけの知らない人に子どもを預けるのは不安で勇気がいること」と話す池本さんは、自身も3人の子育て経験者。「安心安全を第一に、自分が子どもを預けたとして『預け先がこうであったらいいな』と思うことを実践し、家族のように接しています。より良いサポートができるよう定期的に専門家の勉強会に参加して心と体、食の事などを学んでいます」と語ります。自宅での預かりは誤飲や転倒などのリスクも考え、子どもが安全に過ごせる環境作りに注意が必要ですが、家族も協力的とのこと。「夫も娘たちも家族全員子どもが大好きなので、預かりの際はみんなで遊ぶこともあります。小さい子どもがいるだけで、癒されて優しい会話が増えました」と笑顔で話しました。
ファミサポのアドバイザーを務めるのは千田(せんだ)ゆう子(こ)さんと笠原信子(かさはらのぶこ)さん。「協力会員の皆さんは、自分の家族のようにかわいがってくださいます。子どもを預かって楽しいと思ってもらえるよう協力会員の皆さんにも寄り添いたいです」と話し「1対1で子どもと接してもらえるので、親以外の大人と密に過ごす時間は子どもにとっても良いものだと思います」とアドバイザーとしての思いを語りました。
▼ファミサポ利用者インタビュー
▽つわりがひどくて毎日利用しました
依頼会員:
熊澤丈(くまざわじょう)さん(30歳、中) 春菜(はるな)さん(29歳)
長女 柚花(ゆずか)ちゃん(1歳) 長男 司(つかさ)くん(4カ月)
夫婦ともに東京都出身。転勤をきっかけに昨年11月に転入。「玉名市にお世話になったから」と、司くんは「司グループ」から名付けました。
長男の妊娠が分かってすぐのころ、転入しました。当時はつわりが始まっており、長女にご飯を食べさせることさえ難しい状態。周りに頼れる人はおらず途方に暮れていたとき、ファミサポを見つけました。最初は涙が出るほど不安でしたが、アドバイザーや協力会員の皆さんが明るく迎えてくださり、長女もすぐに懐いて心底安心しました。里帰り出産をするまでの約5カ月間、送迎や預かりで毎日ファミサポを利用しました。平日午前10時~午後3時は担当の協力会員さんが「たまっ子らんど」で、午後4時~9時は池本由美(いけもとゆみ)さんが毎日自宅で長女を預かってくださる日々が続いたこともあります。「今日はこんなことができたよ」と教えてもらえたので、安心して任せることができました。今は自動車教習所の講習の受講の際にファミサポを利用しています。支援センターまでバスで通っていますが、子ども2人を連れて行くのはとても大変。ファミサポを利用すれば受講がかなうと思い決意しました。
また転勤が決まったとしても、玉名市の皆さんにはとてもお世話になったので絶対に会いに来たいと思っています。今度は私も誰かの役に立ちたいので、子育てが落ち着いたらファミサポのサポーターをやってみたいです。
▼利用案内
▽対象者
生後3カ月の乳幼児~小学6年生
▽援助の依頼と活動の流れ
・依頼会員
登録→援助の申し込み→協力会員の紹介→事前打ち合わせ、顔合わせ→利用→料金支払い
・協力会員
養成講座受講・登録→活動の紹介→事前打ち合わせ、顔合わせ→活動→料金受取→報告書提出
▽利用料金(1時間当たり)
7:00~19:00 600円
19:00~22:00 700円
第3子以降は2時間無料
ひとり親世帯は半額を助成
▽協力会員募集中
11月5日(火)~7日(木)、11日(月)、13日(水)、14日(木)に協力会員の養成講座を開催(年2回開催)。詳細はお問い合わせください。
問合せ:たまなファミリー・サポート・センター
【電話】79-7077
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