今年は野生のクマの出没ニュースをよく耳にします。他県では、クマに襲われケガ人や死亡者が出たり、農地を荒らされたりと被害も出ています。なぜクマは襲ってくるのでしょうか。環境省の調査によれば、狩猟者の減少による個体数の増加や、縄張り争いに負けたクマが餌場を失い人里の作物を食べにくる。人間側からすると、クマが人間の生活圏に入り込み人々の生活を脅かしていると感じますが、クマ側からすると人間が食事の邪魔や子グマの安全を脅かしていると感じているでしょう。
たまな圏域電子図書館に、「母ぐま子ぐま」という絵本があります。椋鳩十(むくはとじゅう)といえば、「片耳の大鹿」「大造じいさんとガン」や、「藤吉じいとイノシシ」などといった野生動物を題材とした絵本を多く描いています。たまな圏域電子図書館でも5作品ほどラインナップしています。
この本「母ぐま子ぐま」は山に入ってきた人間と猟犬から子ぐまを守ろうと身体中傷だらけになり懸命に戦う母ぐまの行動を描いた絵本です。果敢に戦う母ぐまの姿が心に刺さります。人間と同じようにクマにも命があることを忘れてはいけませんね。
いつの日か人間とクマ(野生動物)の住み分けがうまくできる日が来ることを願います。
書籍名:「母ぐま子ぐま」
著者:椋鳩十
出版:理論社
問合せ:コミュニティ推進課
【電話】75-1312
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