◆市民公開講座からのお知らせ
第29回市民公開講座:知っておこう口のこと~歯っぴーな毎日のために~
くまもと県北病院 歯科口腔外科 歯科衛生士 内場絹代(うちばきぬよ)
5月18日の講座では、毎日、入院患者さんの口腔ケアをさせていただいている歯科衛生士の立場からお話させていただきました。
病気や治療で免疫力などが低下されている患者さんの口腔内は、歯科医院を受診している人には見られない、口腔粘膜状態の悪化や口腔機能低下が起きることが多くあります。「もう少しお手入れされて口の中の菌を減らされていたらこんなことにはならなかったろうに…」とか「義歯をきちんと入れられていたら、しっかり食事が取れ、リハビリが進められるのに…」と思うことが多々あります。そこで、今回は『口の役割・歯と義歯の役目』『唾液のすごさ』『虫歯・歯周病について』『口腔常在菌の全身への影響(怖さ)』『免疫力が低下した患者さんの実際の口腔内』『口腔ケアの威力』…。そして、これまで入院患者さんの口腔ケアを行ってきた中で忘れられない体験をお伝えしました。
口腔と全身はつながっていて、歯や口腔の健康と全身の健康は関連があることを理解していただけたのではないかと思います。元気なうちから、口の中にいる約700種類の口腔常在菌に全身が悪影響を受けないよう口腔衛生に取り組むこと、またしっかり噛み・飲み込む機能が落ちないようすることが大切であることを意識し、実行していただければ幸いです。
歯科医院には、虫歯や歯周病が悪化したときだけの受診ではなく、口腔内疾患と全身の病気の予防のために定期的に受診し、毎日の歯磨きなどで健康寿命を延ばしましょう!
問合せ:地方独立行政法人くまもと県北病院
【電話】73-5000
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