8月3日、JR玉名駅周辺の活性化に取り組む市民団体「エキマチかたろうピクニック」が同駅前広場で「エキマチ夜市」を開催。のど自慢、アームレスリングなどがステージで行われ、金魚すくい、くじの出店やお面作りコーナー、キッチンカーなどが並びました。浴衣の来場者には綿菓子が無料で振る舞われ、多くの親子連れなどでにぎわいました。
市内の実家に帰省していた久野(ひさの)さん(佐世保市)は「夜市や地域のお祭りがだんだんとなくなり、花火大会も秋の開催となる中で、子どもたちが夏を楽しめる機会が欲しいなと思っていたので、とてもありがたかった」と話しました。他の来場者からも「普段使っている駅が、いつもよりにぎわっていて驚いた」「浴衣を着る機会ができてとてもうれしい」「金魚すくいが楽しくて良い夏休みの思い出になった」など喜びの声が飛び交いました。
■人と地域をつなげる機会をつくりたい
「エキマチかたろうピクニック」がイベントを主催するのは今回で4回目。これまでもJR玉名駅前広場を会場として、クリスマスマーケットや七夕夜市を開催しました。同団体は、地域住民や大学生の約10人で構成され、おおむね月に一度のミーティングで玉名のまちづくりについて話し合いを重ねています。
今回の夜市は「日常に楽しみがあったらいい」「夏らしいイベントをしたい」とメンバーから意見が出て実現。団体の代表であり、市内で建築事務所を営む村田明彦(むらたあきひこ)さんは「今回の夜市でお面作りや新キャラクター『エキマチさん』のデザインを担当したのは、崇城大学の卒業生を中心としたグループ『ちゅどーん!』。ほかにも、運営にはさまざまな大学の学生が関わっていて、地域の人と地域で活動したいと思う人がつながるようなイベントになったらうれしい。地元で動いていくプレイヤーを増やしたい」と活動への思いを語りました。
次回は「クリスマスに開催するかも」とのこと。来場者からは早速「また駅前でイベントがあったら足を運びたい」と期待の声が寄せられました。
■エキマチかたろうピクニック
令和4年6月、若者の目線をまちづくりに生かす市の事業「玉名未来づくり研究所」の一環として、高校生や大学生ら約40人がJR玉名駅の待合室に木製のテーブルと椅子を設置。この駅の変化をきっかけに「地域の皆さんと駅やマチについて語り合いたい」との思いで、地域住民と大学生によって「エキマチかたろうピクニック」は発足しました。活動を広く知ってもらいたいと、多くの人の目に留まる玉名駅前広場やTSUTAYA(ツタヤ)玉名店エントランスでミーティングを実施。玉名駅周辺の清掃活動も行い地域と交流を続けています。
発足時から団体の中心となって活動する中村絵美莉(なかむらえみり)さん(伊倉小学校出身、福岡大学3年生)は、地域と関わる活動が純粋に楽しくて続けているとのこと。「クリスマスマーケットなど自分が提案したことが、地域の皆さんの協力のおかげで実現していくことがとてもうれしい。ソフト面から人が集まることを楽しく感じる」と話し「この活動が外に外に広がっていくといいなと思う。もっと色んな人と玉名について話したい。玉名が盛り上がっていくとうれしい」と力を込めました。現在、他の大学生や若者と「エキマチ地図部」として活動中。玉名の魅力や他のまちにはない面白いものを発信する活動を楽しんでいます。
代表の村田さんは「にぎわいをつくるというより、地域の楽しみをつくり、それが日常に反映していけば良い。地域とのつながりを大事に活動を続けたい」と語りました。
▼同時開催「さをり織」機織(はたお)りワークショップ
玉名駅前に8月8日からオープンした洋服のお直し屋さん「Cоatоlie(コアトリエ)オーゼ」で「さをり織」の機織り体験が同時開催されました。さをり織とは、年齢や障がいなど関係なく、自由に自己表現できるアートとしての手織りです。株式会社Cоatоlie代表取締役の大山愛美(おおやまあいみ)さんは「織り機の作業は子どもに向いているよう。手順を覚えるのが早く、楽しんで体験してくれている。子どもたちが織った部分は色選びが自由で見ていて楽しい」と語りました。
今回参加者が織ったさをり織は、8mの長さになると、南阿蘇村のアスペクタで開かれる「復興支援イベント」で披露されます。
▽洋服のお直し屋さん Cоatоlieオーゼ
住所:玉名市中77-8
電話:【電話】090-3166-6030
営業時間:午前10時~午後5時(水、日休み)
◎9月中は店内に機織り機を設置します。ぜひ自由に織りに来てください!(大山さん)
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