◆明治期の石灰業の発展
石灰は石灰岩を原料としてとられるもので、昔から畑の肥料や漆喰などに使われており、現在は乾燥剤や工場排水の中和など非常に多くの用途で使われています。
江戸時代、特に木葉山は良質な石灰の産地として、地域の主要な事業でした。明治時代に入り、明治23年玉東町に鉄道が開通すると、石灰業はさらに大きく発展します。このとき、木葉村初代村長を務めた一瀬嘉久次が石灰製造に乗り出し、経営規模を拡大して、販路を福岡県・佐賀県に伸ばしたとされています。明治43年頃には一瀬嘉久次ら十数名が石灰業を営んでいたようです。
現在は良質な石灰を採ることが難しくなったため、木葉山での採掘は一切行われていません。それでも、社会の変化とともに石灰の用途は拡大しており、我々の生活に欠かせない産業となっております。
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