■大切な人の「もしも」に備えて~やってみよう心臓マッサージとAED~
一次救命処置とは、心肺停止状態の傷病者に対し、救急隊が到着するまでの間に行う救命処置のことです。心肺蘇生や自動体外式除細動器(AED)を用いた対応となります。
心臓が止まると、脳へ酸素を供給することができなくなり、脳はダメージを受けます。その状態が続くと、脳は数分で回復が困難な状態に陥ります。一次救命処置を行うことで救える命があります。
◇一次救命処置の内容
(1)応援要請…大きな声で近くにいる人を呼ぶ、救急車を要請することです。緊急時はみんなの力が必要です。必ず応援要請しましょう。
(2)心肺蘇生…心臓マッサージと人工呼吸
一次救命処置の要である心臓マッサージにはポイントがあります。
圧迫の部位:胸の間には胸骨という太い骨があります。その下半分の位置に手の根元部分を置き、力強く押します。
力の強さ:胸が5cm以上沈むように押します。
リズム:1分間に100~120回のリズムで胸を押します。
(3)AED…痙攣を起こした心臓に電気ショックを与える器械です。心臓が痙攣している場合、早期の電気ショックが必要です。到着したらすぐに使用しましょう。ショックボタンを押す時には、周囲の人が傷病者に触れないよう安全確認が重要です。
一次救急処置を必要とする場面に遭遇することは、それほど多くないと思います。しかし、町民による救命処置は、救命率の向上に繋がる大きな要因です。みんなで命を守りましょう。
くまもと県北病院 救急領域にかかわるスタッフ
<この記事についてアンケートにご協力ください。>