清岳こう文庫からおすすめの詩人を紹介します
◆茂本和宏
石につまづき、苔に滑って、足をくじいたかもしれません。ずぶぬれになり腰をしたたかに打ったかもしれません。水底深く引きずりこまれ溺れたかもしれません。そこで、河童になってしまって、ホント良かった、ありがとうなのです。諦念とはまったく異質の、異次元レベルの、しかし、奇妙な詩的諦念というか、笑って沈んでいる世界なのです。世知辛い、つまらない「人」を脱ぎ捨ててしまって、世間でいう、くだらない「詩人」であることも忘れてしまって、気楽な河童になってしまっているのです。洒脱な「凄み」です。
※詳しくは本紙をご覧ください
▽推薦詩篇
・「邪」『いわゆる象は縁側にはいない』
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