令和5年9月議会定例会において、令和4年度の歳入歳出決算が認定されました。村税や国・県からの補助金がどのような事業に使われたかを報告します。
一般会計の決算額は、歳入が81億8,665万2千円(前年度比29億2,831万7千円減少)、歳出が68億7,082万4千円(前年度比30億2,606万8千円減少)となりました。歳入、歳出ともに減少しましたが、令和2年7月豪雨災害の災害復旧事業などにより、決算額は災害前(令和元年度)と比べて高い水準で推移しています。
なお、村税などの経常的な収入に占める人件費などの経常的な経費の割合を示す経常収支比率は77.4%(前年度比3.6%の増)となっており、熊本県内の自治体で2番目に良好でした。一方で村の財政力を示す財政力指数は0.15で、熊本県内の自治体で1番低く、地方交付税や国・県の補助金などに頼らざるを得ない財政状況は依然として続いています。
■一般会計
○歳出額を村民一人当たりに換算すると239万5千円(令和5年3月31日現在の人口2,869人)
総務費:100万9千円
災害復旧費:42万5千円
民生費:33万円
公債費:14万6千円
農林水産業費:14万4千円
衛生費:10万8千円
教育費:7万7千円
土木費:6万5千円
消防費:4万9千円
商工費:2万3千円
議会費:1万9千円
■特別会計
特定の事業を特定の収入で賄う会計です
■主な事業
(1)脱炭素先行地域事業(総務費)…6,526万6千円
村と球磨村森電力(株)、球磨村森林組合の3事業者による共同提案により、石の交流館やまなみ、一勝地小学校などの屋根に太陽光パネル及び蓄電池を設置しました。
(2)敬老祝金給付事業(民生費)…563万円
77歳、88歳、100歳を迎えた人に対して祝金を給付しました。
(3)有害鳥獣捕獲事業(農林水産業費)…2,146万3千円
急増する野生鳥獣によって生じる農林産物への被害を防止するため、駆除隊5隊(46人)を編成し、野生鳥獣(2,181頭)を捕獲しました。
(4)一般廃棄物収集業務委託事業(衛生費)…1,137万円
村内全域による可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、有害ごみの収集・運搬を実施しました。
(5)球磨川リバイバルトレイル(ショート)事業(教育費)…300万8千円
令和2年7月豪雨災害からの復興支援及び全国に球磨川周辺と、球磨村の自然の素晴らしさを伝える趣旨で実施された、トレイルランニング大会実行委員会へ補助を行いました。
(6)神瀬地区住宅地区改良及び避難路整備等事業(令和2年7月豪雨災害関連)…4,691万4千円
神瀬地区で計画している避難地、避難路などの整備に取り組みました。
(7)住宅建設等支援補助事業(令和2年7月豪雨災害関連)…7,812万円
被災された世帯のうち、村内で住宅を再建(修理、新築、安全対策)された世帯に対して補助金を交付しました。
(8)村商品券事業(新型コロナウイルス感染症対策・経済対策関連)…4,705万2千円
物価高騰などの影響を受ける村民の生活支援及び事業者の経営安定と継続を図る目的で村民1人あたり1万5千円分のくらし応援券(商品券)を配布しました。
■一般会計の決算を家計(月収30万円)に例えると?
○収入
給料…134,496円
うち 基本給(村税)…8,517円
諸手当(地方交付税、各種交付金)など…125,979円
パート収入(使用料、手数料など)…8,693円
雑収入(諸収入)…21,621円
親からの援助(国・県支出金)…69,081円
前月からの繰越金(繰越金)…44,636円
銀行からの借り入れ(村債)…5,272円
貯金の取り崩し(繰入金)…16,201円
収入合計…300,000円
○支出
食費(人件費)…30,778円
光熱費など(物件費など)…27,595円
医療費・保育料(扶助費)…16,690円
自治会費など(補助費など)…21,760円
家の増改築・修繕(普通建設事業費・災害復旧費)…63,819円
ローンの返済(公債費)…15,346円
家族への仕送り(繰出金)…12,841円
雑支出(貸付金)…733円
貯金(積立金)…62,218円
支出合計…251,781円
○今月の収支
300,000円ー251,781円=48,219円(翌月へ)
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