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令和2年7月豪雨から3年 村長メッセージ

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熊本県球磨村

令和2年7月豪雨災害から3年の節目を迎えました。犠牲となられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、被災されたすべての皆様にお見舞いを申し上げます。
あの日、7月4日に日付が変わるころから強く降り始めた雨は、明るくなるにつれ激しさを増し、球磨川の水位はこれまでに経験したことのない水位へと上昇しました。役場自体も孤立し身動きが取れない中、ただただ村民の皆さんが、無事に避難されていることを祈るばかりでした。
あの災害から3年、「今年は、村民の皆様に目で見て復興を感じていただける1年にしたい」との想いで取り組んでおります。災害公営住宅においては、一勝地「ルミエール永崎」が完成し、7月から入居が始まっており、そして9月には、渡「エスペランサ桜峯」に入居いただける予定となっています。神瀬中心部のかさ上げや塚ノ丸団地の宅地造成などについても整備を進めており、今後も、被災者の生活再建に全力で取り組んでまいります。
また、球磨村では、令和2年の豪雨災害以降大きな災害は起きていませんが、全国では毎年のように各地で災害が発生し、甚大な被害を受け、多くの方々が犠牲になっておられます。そのことを決して「対岸の火事」ではなく自分のことと考え行動することが重要であり、災害の記憶を風化させず、未来へ伝えていくことが私たちの使命であると考えています。
球磨村では、復興まちづくり計画を策定するにあたり、「【そなえ】災害に強い村づくりに向けた復旧と備え」について地域ごとに議論を重ねてきました。その中で、防災に関する重要な見直しを行いました。その一つが、「指定緊急避難場所の見直し」です。球磨村は令和2年の豪雨災害で2カ所の指定緊急避難場所が浸水被害を受けたことから、緊急的に避難する場所として福祉避難所を含め6カ所を指定しました。
2つめが、「指定避難所の見直し」です。これまで村内すべての地区公民館を避難所に指定していましたが、実際に浸水被害を受けたほか、その多くが土砂災害警戒区域内又は最大想定浸水区域内に位置することから、避難所から除外し、改めて公民館23カ所を指定しました。このことによって、住む地域によっては避難所までの距離が遠くなることから、より早めの避難が重要になります。
あの豪雨災害を経験して、「自助・共助」の重要性を改めて実感しました。「自らの身の安全は自ら守る」「自分達でできることは自分達で行う」など、それぞれの地域において積極的に地域コミュニティづくりを進めることが防災力を高めることにつながります。
ことしも、梅雨入り前に「防災ブロック会議」の開催及び「全村民が避難について考える日」などを通じて村民の防災意識の醸成を図ってまいりました。これから台風の時期を迎えます。自分でできること、家庭や地域でできること、そして行政がするべきことなど、それぞれが災害対応力を高め連携することで、災害に強い地域づくりを目指してまいりますので、ご協力をよろしくお願いします。

球磨村長 松谷浩一

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