■「お口の119番」
今回はお口の119番と題して皆さんからよくお電話やお問い合わせの多い症状についてアドバイスをしたいと思います。応急処置の参考にして下さい。また、皆さんかかりつけの歯科医院への相談をされる際の参考になれば幸いです。また気になることがありましたら、かかりつけの歯科医院へご相談ください。
▼ケースA 歯がズキズキする
▽こんな場合が考えられます
1.虫歯が進行して歯の神経が炎症を起こしているケース(虫歯、神経の炎症など)
2.歯の神経が腐って、炎症を起こしているケース(歯髄えそなど)
3.歯にヒビが入ったり、折れたりして、炎症を起こしいているケース(歯冠破折、歯根破折など)
4.歯が浮いたようになり、熱を持って腫れているケース(歯根膜炎、歯周炎など)
▽こうしたら良いでしょう
1から3の場合、できるだけ痛む方でものを噛んだりせずに、患部を清潔にしてください。辛ければ痛み止めを飲んでください。放っておくとひどくなるので、早めにかかりつけの歯科医院で治療を受けてください。冷たいものがひどくしみる場合は、ぬるま湯ですすぐと、一時的に痛みが和らぎます。冷たいものがしみないで、熱いものがしみる場合は、冷たい水や氷を含むと痛みは和らぎます。4の場合、体を安静にして、患部にできるだけ刺激を与えないようにし、冷やすことにより楽になります。いずれの場合も痛み止めの薬だけでは治りません。1から4のケースとも治療が必要です。歯科医院へ症状とともにご相談ください。
▼ケースB 歯が動く、グラグラする
▽こんな場合が考えられます
1.歯茎が炎症を起こしているケース(歯周病など)
2.打撲や外傷で歯に強い外力がかかったケース(歯の脱臼など)
3.下から永久歯が生えてきて、乳歯が動くケース(乳歯交換時期)
4.歯にヒビが入ったり、折れたりして炎症を起こしているケース(歯冠破折、歯根破折など)
▽こうしたら良いでしょう
1の場合、まず歯垢を取ったり、歯の歯肉をマッサージするようなブラッシングで、歯肉を引き締めて炎症を抑えることが大切ですが、早めに歯科医院で治療を受けてください。2の場合、歯が動かないように固定して、歯の周りの組織を元に戻す必要があります。できるだけ刺激を加えずに患部を清潔にして、できるだけ早く歯科医院で治療を受けてください。3の場合、自然に抜け落ちることが多いですが、永久歯が生えてくる際の障害になる可能性もあります。4の場合、痛みには痛み止めの薬が効くことがあります。ただし、抗菌剤(化膿止め)を一緒に飲まないと効かない場合も多く、放っておくとひどくなります。歯の動きやぐらぐらも治らないので、早々に歯科医院で治療を受けてください。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>