■元気に活躍する高齢者
◆86歳の今でもフルタイムで働く毎日 とにかく動くこと、人と会うことが健康の秘訣
シルバー人材センター所属 大月博幸(おおつきひろゆき)さん 86歳
◇「定年後にゆっくり」の概念はなかった?!
シルバー人材センターで、植木剪定の業務を担当する大月博幸(おおつきひろゆき)さん。作業服を着て真っ黒に日焼けした大月さんは、なんと86歳!真夏でも要請のあった場所に出向き、草刈りや木の剪定、作業後の処分までを担当しています。しかも1日平均8時間、月に17日の勤務で、若い世代と変わらないフルタイム勤務。そのパワーには圧倒されます。
大月さんは、工業用薬品や農業薬品の製造を行う三光化学株式会社(現在は三光株式会社)に昭和35年に入社し、60歳で退職するまで38年間勤務。その間、社会保険委員の活動も行うなど、社会に貢献されました。
会社を退職後、シルバー人材センターへ。「第二の人生は〝使命を活かした仕事がしたいと〞思い、昔から植木や花が好きだったので、それを活かそうとシルバー人材センターに入りました」と話す大月さん。会社を退職したのが平成10年の4月。同センターで働きだしたのが翌月の5月ということで、「定年後はしばらくのんびりしよう」という考えはなく、すぐにフルタイムで仕事を始めるというところが、パワフルな大月さんらしくもあります。
そこから勤続26年、日々の作業をこなしながら、今年3月までは班長も務めてきたという大月さん。最近ようやく「のんびりしようかなぁ」と考えているのだとか。
◇25歳で大病するもそれ以降は元気!
「子どものころから走るのが好きで、卓球やソフトボールをよくやっていました。強い体に生んでくれた両親には感謝しています」と話す大月さん。そんな大月さんが大きな病気をしたのは25歳のとき。風邪をひいたにも関わらず、無理して仕事を続けていたことで症状が悪化。気管支炎を発症して、2カ月の入院を余儀なくされたそうです。しかし、その後は大病することもなく、現在は高血圧と目の治療で病院に通っているくらい。市が行っている健診も利用しながら、健康管理をしているそうです。そんな大月さんの健康法を聞くと、「暴飲暴食しないことです。若いころは大食漢で、今もお肉が大好きですが、家族からのすすめで、できるだけ生野菜を食べたり、ヨーグルトや乳酸菌飲料、海苔を毎日食べています」と食生活にも気をつかっていることを話してくれました。
◇家族や地域の人とつながる毎日を
そして休日は、地域のボランティア活動として神社の清掃をしたり、自宅の庭に木や花を植えたり、妻と一緒に野菜をつくったりしているそうです。休みの日も活発に動く、この運動量こそが健康の源なのかもしれません。そんな大月さんが今後やりたいことは、これまでよりも少しのんびりと暮らすこと。
老人会やサロンで食事会や体操教室に参加するなどの楽しみも増やしたいとのことでした。実は最近、目を悪くした大月さんは自動車の免許を返納しました。「センターの仕事も辞めようかと思いましたが、スタッフさん達の熱い要望と車で送迎してくれることもあり、しばらくは続けようと思っています」。センターのスタッフさんはもちろん、訪問先のみなさんからも信頼の厚い大月さん。家族や地域の人たちとの繋がりもまた、元気の秘訣なのかもしれません。
◇人生の思い出
・会社員時代は社会保険委員として活動し、広報誌にも登場!(40代頃)
・妻の着付け教室のイベントで、大月さんも袴姿に。(50歳前後の頃)
・「荒炎祭」では、シルバー人材センターでパレードにも参加しました。
※詳細は本紙をご覧ください。
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