■菊池一族まつり実行委員会理事
中原源士郎さん
「ここにしかないもので、まちの魅力を伝えたい」。創業90年を超える老舗和菓子屋の伝統を守りながら、菊池の魅力を市内外に発信する。
ワクワクするようなイベントをしたいと参加した菊池映画祭では実行委員長を務めた。「こんな宝を持っているのに何やってるの」。ある映画監督から指摘され再認識した地域の魅力を生かしながら毎年、規模を拡大。仲間と試行錯誤を繰り返しながら一大イベントに仕立て上げた。
新たな視点でまちを盛り上げようと、平成29年には菊池一族のお抱え鍛治である延寿(えんじゅ)鍛治の刀剣などを集めた「菊池一族と延寿鍛治展」を開催し大盛況。「一族の歴史は菊池の誇るべき宝。それをみんなに知ってほしいと思った」。これまで見過ごされていた地域の宝を発掘した。
令和元年に挑戦した「デジタル図録」(展示した刀剣を映像化した作品)制作のクラウドファンディングでは、目標額の9倍を達成するなど多くのファンを獲得した。「このまちに来て、歴史や風土に触れれば、みんなこのまちが好きになるよ」と力を込める。
現在、3年ぶりに「第4回菊池一族と延寿鍛冶展」を開催中。コロナ禍で延期していた企画展だけに、開催を待ちわびたファンからの反響も大きい。「市外からだけでなく、地元の人たちにも来てほしい。菊池には人を惹き付ける魅力がある。まちを語れる人が増えるように、これからも伝え続けるよ」
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