菊池人(117) ～日々の料理を大切に～

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■くまもとふるさと食の名人
三池　哲子さん

[Profile]みいけ・てつこ
昭和12年3月5日生まれ。大津高校卒業。通信教育で保育士や着付け、調理師、編み物の免許を取得。平成7年に旭志のイメージソング「ほたる夜想曲」の振り付けを担当した。今年の3月に、自然への感謝の気持ちをまとめた「自然の恵みよ、ありがとう」を発刊。夫・和博(かずひろ)さんと2人暮らし。川下区在住。86歳。

「あんこの周りに生地を包むとうまくできるとよ」「そろそろ山椒の佃煮を作らなんね」。生まれ育った旭志で40年以上無農薬の食材や無添加にこだわった料理をしてきた。
昭和63年、料理の腕を買われ、地元からの要望で地元食材だけを使用した「ほたる万十」を開発。「ホタルを見に来た人へのお土産を考えてくれと頼まれてね。一晩で600個売れた日もあって大変だったよ」。他にも特産品の開発や食育活動を続け、平成14年には「くまもとふるさと食の名人」に認定された。「食品添加物を使った料理は何だか違和感があって。旬の山菜や野菜を食べると体が元気になる。ただ好きなことを続けてきただけなのに不思議な気持ちね」と笑って振り返る。
食の名人の噂を聞きつけた仲間に担がれ、自然農法でみそ作りをする「大豆の会」を令和2年に発足。活動の傍ら、山菜の採り方や郷土料理の作り方などを教える。「何でも揃う便利な時代だからこそ地元で採れるものを大事にする。食べる相手のことを思って作る料理は本当においしかよ」。親しみやすい人柄で料理の楽しさや大切さを説き続ける。
現在、子ども食堂の運営を計画している。「子どもだけでなく親世代も昔ながらの料理を知らない人が多い。親子で食の大切さを理解してほしい。自分の経験をもっと多くの人たちに伝えたかね」。昔と変わらない思いで、今日も台所に立つ。

■「菊池人」希望者を募集します
新しいことに挑戦している人、伝統を受け継いでいる人など、菊池で頑張っている人を募集します。本市在住であれば自薦・他薦は問いません。詳しくは市長公室までお問い合わせください。

問い合わせ先：市長公室広報交流係
【電話】0968-25-7252