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人権・同和教育シリーズ(216)

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熊本県菊池市

■子どもも大人も地道に学んでいます
地域人権教育指導員 末永知恵美(すえながちえみ)

地域人権教育指導員の活動は、リーフレット「ふるさと」の原稿作成、市人権・同和教育研究大会や人権フェスティバルの運営協力、「ふるさと懇談会」の運営など、市の人権啓発関係の仕事を担っています。
小中学校の教職員と部落解放同盟菊池支部との合同研修や他郡市の研修の講師も務めます。

◇子どもたちとPTAの学び
昨年度は隈府小学校で3年生と人権学習のまとめをしました。小学生の活動が市の人権啓発の取り組みや県の大きな集会などにつながっていること、性的マイノリティの人たちのこと、義足のモデルとして活躍する人の話など、世の中にはいろんな人がいること、差別はいけないこと、学級の人たちを大事にしていこうという内容でした。
最後に「菊池市人権未来都市宣言」を映像で紹介。みんなで一緒に声を揃えて元気よく朗読しました。一生懸命に考える素敵な子どもたちでした。
PTA役員の皆さんへの講話も行い、市で発生した部落差別事件を中心に、今でも根強く残る差別の不合理さについて話しました。真剣に話を聞く保護者の姿に、子どもたちとみんなで部落差別のない世の中をつくっていくのだと思いました。
学校と支部との合同研修に参加したPTA役員の人もいます。先生対象の内容でしたが、感想にはたくさんの思いがつづられており、地道な啓発活動の大事さを実感しています。
今年度は地元の高校の教職員も含め、保護者対象の研修依頼が数件きているので、無関心や差別で苦しめる側にならないよう、みんなの幸せな暮らしのために、学び合いたいです。

◇高校生の学び
私は高校で授業も行っています。「全国水平社」が創立されて101年。3月3日の週には必ず全国水平社の話をします。昨年度はハンセン病の学習の後に続けて授業しました。生徒の感想を紹介します。

私は小中学校でハンセン病の勉強をして恵楓園に行ったことがあります。実際に元患者さんに話を聴いたことがあります。今日改めてこの勉強をして忘れていた知識をまた取り入れることができて良かったです。
私が住んでいる地域にも部落と呼ばれる場所があり、今でも差別を受けています。そこに住んでいる友達がいますが、何も変わらない大好きな友達です。
ハンセン病、コロナ、人種、障がい、部落など、たくさんの差別がこの世から無くなることを祈っています。差別をしていいことはない。差別をする方が人間としてやばいと私は思います。(高校2年生)

差別をなくしていくなかまとして一緒に頑張ろうと返しました。こんな高校生が育っています。

問い合わせ先:人権啓発・男女共同参画推進課
【電話】0968-25-7209

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