■成功の母・成長の父 江頭 実
・本年2月に深川・北宮地区にある菊池一族関連の遺構が国史跡に指定されましたが、実は専門家の見地からは、さらに重要な候補エリアが残っています。それは隈府地区一帯の旧市街区。城下町特有の碁盤の目の形状ですが、南北朝時代発祥のもので当時の原型に近い姿で残っているのは、全国でも唯一ここだけです。まちなかに能場や巨木、寺院などがただずみ、味わい深い雰囲気を醸し出しています。
・これを観光に生かさぬ手はありません。2年ほど前から官民連携のまちなかデザイン会議を通じ、ウォーカブルシティ(歩いて楽しむまちづくり)に取り組んでいます。観光客の滞在時間を伸ばし消費増につなげる狙いです。この一環としてさまざまな取り組みを進めています。
・「菊池のしらべ」は週末の夕方から夜にかけて、能場周辺を歩行者天国にしてライトアップし、グルメの黄昏夜市を配して音楽や伝統芸能で一宵を楽しむもの。これと連動して温泉街では「ほろよいあかり」事業を試行しました。温泉街の路上を酒席として開放しライトアップ。共通チケットで「はしご酒」をゆっくり楽しんでいただく趣向です。過去最高売上のお店もあったそうで、どちらの事業も大好評で成功でした。また、例年8月だった菊池白龍まつりも今年から10月に変更しましたが、昨年以上にぎわいました。
・これらに共通するのは、若手の市民・商業関係者が中心となり取り組んだ官民連携の新企画であったことです。新しい試みは失敗の不安も伴いますが、予想せぬ効果や発見も生まれます。まさに失敗は成功の母。挑戦は成長の父。頼もしい動きです。
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