市では古くから神楽や獅子舞など、さまざまな民俗芸能が地域や保存団体の人たちによって大切に守り伝えられてきました。その中で、国や市の指定文化財となっている15件を隔月で紹介します。
■穴川夜神楽
穴川区に所在する菅原神社(寛延4(1751)年創建)の祭日である1月5日に奉納されています。伝承によると400年ほど前に始まったとされ、一時途切れた時期があったものの、現在の山鹿市菊鹿町大林より伝授され、復興したといわれています。
肥後神楽の流れを汲む神楽は、榊の舞、御幣(みてぐら)、二剣、四剣、弓、弓剣、練り、歌神楽、奉剣、鬼神の舞の10座から構成され、烏帽子を被った神職風の舞い手が左手に榊・剣・弓、右手に鈴を持ち、笛・太鼓に合わせ、1~4人で舞います。
最後に舞われる鬼神の舞では、鬼神が振り回す2メートル程の長さの竹の先に付けられた御幣が無病息災のお守りになるとされ、奪おうとする観客と鬼神の激しい攻防が見られます。この攻防は穴川夜神楽だけで見られる珍しいもので、正月の風物詩ともなっています。
集落の人口が減っていく中、穴川夜神楽保存会は穴川地区在住を問わず、地区外に転出した会員の子や孫にも呼びかけ、神楽を継承し続けています。
問い合わせ先:生涯学習課
【電話】0968-25-7232
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