◆多文化共生の現在地
昨年6月末の時点で日本に在留する外国人は過去最多320万人。
熊本でも2万人を超え、10年前と比べて2倍以上に増加しています。
今回は、県内で進む地域に暮らす外国人住民との交流や、新たな多文化共生の取り組みを紹介します。
DATA 1 熊本県内で暮らす外国人の数はどれくらい増えているの?
DATA 2 どんな国から来ているの?
DATA 3 多文化共生社会への県民の意識は?
◆INTERVIEW 多文化共生に向けて必要なこと
・熊本学園大学 外国語学部 申 明直(シン ミンジョク)教授
出生率の低下で全国的に外国人労働者の需要が高まる中、県内でも外国人との多文化共生社会を目指す努力が求められています。
多文化共生社会は、法整備などの公共性、そして周囲の人々とのつながりで生まれる親密性で成り立つもの。日本へやって来て、言葉が通じない中で仕事をし、孤独を感じている外国人をケアするためには、その両方を充実させていく必要があります。
しかし、現状は外国人労働者が、まるで透明人間のように認識されてしまっています。外国人労働者は社会のさまざまな場所で仕事を担い、彼らがいなければ私たちは生活できないほどです。
そんな外国人労働者を、社会の一部を担う大事な存在で一人の人間として認識し、心を寄せることから共生は始まります。県民一人一人がそれを意識し実践すればお互いに成長でき、生活をより豊かにできます。
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