■阿蘇市長 佐藤 義興
明けましておめでとうございます。
新年にあたり、皆さまがご健勝で輝かしい一年のスタートを迎えられましたこと、心よりお慶び申し上げます。また、旧年中は、市政運営に格別のご理解と温かいご支援、ご協力を賜り心から感謝申し上げます。
今年、阿蘇市は平成17年の町村合併から20年の節目を迎えます。
顧みますと、合併後、旧町村の一体的なまちづくりと均衡ある地域発展を目指し、新市建設計画に基づき、さまざまな事業を行って参りました。
内牧・波野両支所の新築をはじめ、旧町村間を結ぶ幹線道整備、小中学校の統廃合、阿蘇医療センター建設、公営住宅改築、上下水道更新、公立保育園整備など市民の皆さまの生活に密着した必要な社会基盤整備に注力するとともに、地域振興事業として阿蘇駅周辺再開発(駅前ロータリー整備、道の駅阿蘇開設)、草原情報館・光ネットワークの整備、お知らせ端末機の導入等々、精力的に取り組み、併せて子ども医療費助成拡充や市独自の予防接種助成、妊産婦の方から高齢者の皆さまに至る保健予防活動など市民の健康づくりを進めて参りました。
その間、市民生活や地域経済に計り知れない影響、被害を与えた平成24年九州北部豪雨、平成28年熊本地震、同年阿蘇中岳火口の爆発的噴火など度重なる自然災害、世界を震撼させたコロナウイルス感染症のまん延と、4年ごとにこれまでにない試練にも直面、一日でも早く日常を取り戻せるよう市民の皆さまとともに復旧・復興に懸命に取り組んで参りました。
また、災害に強いまちづくりに向け、国の阿蘇山直轄砂防事業や遊水地整備、河川改修、防災行政無線デジタル化やハザードマップの更新、さらには危機監理官の採用や防災士連絡協議会の立上げなど、ソフト、ハード両面から強力に対策を講じたところであり、これからも市民の皆さま方の命を守り、安全で安心して快適に暮らしていけるよう国県など関係機関としっかりした協働のもと市民の皆さま方の協力を得ながら、防災・減災対策に全力で組んで参ります。
この20年、本市は新たなまちづくりを進めていく中で、苦難の連続でありましたが、皆さまのご協力とご支援のおかげで、着実に成果を積み重ねることができました。改めて感謝申し上げます。
これからも阿蘇にしかない世界に誇る自然環境、景観、そして命の源でもある水を最大限に活かすことが、将来にわたり選ばれる地域となる大きなキーワードであると思っております。市民の皆さまとともに新たな価値を創り出すべく、まさに「ONLY ONE」を目指し、より高いレベルの阿蘇市を創り上げていくこと、世界文化遺産登録等を通じた自然環境を守る施策や福祉、教育、定住化も含めた住環境の充実を積極的に進めること。そのためには古の時代から続き育まれた農林畜産業、そして商工業の再興は避けて通れないものであり、これこそが未来の阿蘇市の目指す方向だと考えます。しっかりとした「阿蘇市」を築いて参ります。
どうか本年も、皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、すべての皆さま方のご健康とご多幸を心から願い、年始の挨拶とさせていただきます。
■阿蘇市議会議長 菅 敏德
皆さまにおかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は、市政ならびに市議会の活動に対しまして、皆さまの温かいご理解と力強いご支援により、円滑な議会運営ができましたことに心より感謝し、厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、長期化するロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・パレスチナ問題における中東での軍事衝突は、世界情勢に大きな不穏をもたらしました。これらの情勢は、世界経済にも大きな影響を与え、アメリカやヨーロッパで高インフレにより金融政策が引き締められたことで、円安が進み、わが国でも、原油価格の高騰をはじめ物価の上昇など、私たちの家計を圧迫し続けています。
このような厳しい状況の中に、市民の皆さま方をはじめ各企業・事業者の皆さま方におかれましては、日々のたゆまぬ努力によって、日常生活を堅持し続けておられることに、本当に頭の下がる思いであります。
今後、ますます深刻化していくことが予想される「少子高齢化」、「人口減少」などの難題を抱えながら、インフラなどの社会資本の整備、教育や福祉のさらなる充実など、広範かつ、きめ細やかな行政サービスが求められており、その一つひとつの問題に向き合うべく、これまで以上に市民の皆さま方のさまざまなご意見に真摯に耳を傾け、市政に適切に反映、より満足度の高い暮らしを実現できますよう、議会議員一丸となって機能強化の充実、発展に努めます。
また、市議会では本会議における一般質問のライブ配信を行っており、どこにいても議会の議論の状況を見ていただくことができるような環境も整っています。市民の皆さまにとって、より身近な議会になるとともに、市議会への関心を持っていただき、その上で、議員それぞれが研鑽に努め資質の向上と熟議を進め、全力で議会活動に取り組んでまいる所存であります。
結びに、皆さま方にとりまして、本年が幸せで実り多い、大いなる飛躍の年となりますことを祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>