「歯と口の健康週間事業」の一環として行われた高齢者の良い歯のコンクールで、今年度8020を達成した58人が阿蘇郡市歯科医師会から表彰を受けました。
■8020とは?
80歳になっても自分の歯を20本以上保っていることです。通常大人の歯は親知らずを除いて28本あります。そのうち自分の歯が20本以上あればほとんどの食べ物を噛み砕くことができ、おいしく食べられるとされています。
■からだの健康はお口の健康から
むし歯や歯周病などの口の病気は、からだの他の病気とも関係があると言われています。口の健康はからだ全体の健康と深くつながっています。
からだの健康に影響を及ぼすお口の病気のうち、代表的なものが歯周病です。
○歯周病とは?
歯周病は、歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。自覚症状が乏しいため気付かないうちに進行します。「歯ぐきが痛い・腫れている・出血がある」などの症状を感じている場合には歯周病の可能性があります。日本人の歯を失う原因の1位は歯周病です。また、歯周病の罹患率は、45歳以上で50%と半数を占めます。
◆歯周病と全身の健康の関係
○糖尿病と歯周病
血糖値の管理がうまくいかないと、体の抵抗力が弱まり、口の中の細菌が増えやすくなります。そのため、歯周病が悪化しやすくなります。また、歯周病の細菌が血液に入り込み、血糖値を下げるインスリンの働きを弱めることがあります。
○誤嚥性肺炎と歯周病
肺炎は高齢者の3つの主要な死因の1つです。誤嚥性肺炎は、歯周病の細菌などが唾液と一緒に肺に入ることで起こり、発熱や咳を引き起こします。
○狭心症・心筋梗塞、脳梗塞と歯周病
これらの病気は動脈硬化が原因です。動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどが原因ですが、歯周病菌などの細菌感染も関係しています。歯周病菌が歯ぐきから血液に入り、動脈硬化が進んでいる血管に感染し、炎症を引き起こして血管を狭めます。動脈硬化を防ぐためには、歯周病の予防や治療も大切です。
■まとめ
虫歯や歯周病などの口腔内の細菌は、全身の健康にも関わっているため、適切な歯磨きや定期的な歯科受診が大切です
問合せ:健康増進課
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