~互いの人権を尊重し、支え合うことから~
「災害時における人権とその対応」
6月に入り、梅雨のシーズンを迎えました。集中豪雨による大きな災害が起きやすい時期でもあります。「10年に一度」と言われていた集中豪雨が、最近では毎年のように発生し、各地に甚(じん)大な被害をもたらしています。各学校においては、大雨に備え、保護者への児童引き渡し訓練や地域と連携した巡回指導など、登下校の安全対策が講じられています。
災害が起こらないことを心から祈るばかりですが、自然災害はいつ・どこで発生するか分かりません。私たちは、常に防災・減災の意識を持ち、緊急時の「家族間での連絡体制」、「避難場所の確認と避難方法」、「防災グッズの整備」など、日ごろから災害に備えておくことが大切です。
そして、避難時の対応においては、もう一つ忘れてはならないことがあります。それが次に紹介する「災害時における人権への配慮」についてです。
わが国では、これまで、阪神淡路大震災や東日本大震災のほか、台風や豪雨などの災害が、地域に大きな被害をもたらしてきました。本県でも、平成28(2016)年に熊本地震、令和2(2020)年に7月豪雨が発生し、いずれも甚大な被害をもたらしました。
災害では多くの人命が危険にさらされますが、中でも、高齢者や障がい者など、避難の際に支援を要する方々や、外国人、乳幼児、妊産婦など避難所生活において特に配慮を必要とする方々にとっては、それぞれの特性やニーズに配慮した対応が必要です。…(以下省略)
(「熊本県人権研修テキスト」)から)
7年前に発生した熊本地震では、公的機関による救助・援助(公助)が行われましたが、その中で、「プライバシーの確保」や「被災者の心のケア」などの課題も残りました。しかし、こうした状況下では、「公助」だけでの対応では人手が足りないのも事実です。
私たち一人一人が「自分の身は自分で守る」(自助)、「自分たちの地域は自分たちで守る」(公助)という考えを持ち、日頃から、全ての方々の人権に配慮した助け合いに心がけていきたいものです。
問合せ:高森町教育委員会 地域人権教育指導員
【電話】0967-62-0227
<この記事についてアンケートにご協力ください。>