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特集 高森の駅とまち 南阿蘇鉄道高森駅グランドオープン

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熊本県高森町

■2024年、新しい高森駅が完成しました!!
今から8年前に発生した熊本地震。この地震により地域公共交通の基軸であり、観光業を支える南阿蘇鉄道は甚大な被害を受けました。高森町は阿蘇地域の創造的復興の一環として、高森駅とその周辺を対象にグランドデザインを作成するため、後世に残る文化的資産の創造と地域の活性化を目指して熊本県が推進している『くまもとアートポリスプロジェクト』に参加しました。その中でまちづくり戦略の3つの柱である、「観光」「防災」「定住」、また「とにかく広いプラットフォーム」をテーマに、住民参画型のワークショップを開催し、様々な観点から出た意見や要望を踏まえた基本方針を定め計画を進めてきました。建設にあたっては国からの社会資本整備総合交付金や地方創生拠点整備交付金、そして全国の皆様からいただいた「ふるさと応援寄附金」等を活用し、高森町の自主財源ゼロでの工事となりました。今回の交流施設の完成をもって、高森駅周辺の整備が完了し、ついにグランドオープンを迎えました。

◆鉄道を楽しむ駅
ゆるやかな斜面につくられた高森駅には、まちとプラットフォームが段差なく地続きで繋がっているという特徴があります。さらに南阿蘇鉄道は車内改札方式で改札口を持たないため、誰もがプラットフォームに入って列車の送迎をすることが可能なデザインとなっています。新しい高森駅は、まちの人も、鉄道好きも、回廊や建物の窓から鉄道の風景を楽しめるようにつくられています。待合室やラウンジの隅の柱がないのも鉄道をみるためです。

◆基本方針
・高森ならではの景観の保全と創造
・運行業務を機能的かつ快適に行える駅舎の実現
・快適な居場所となる交流施設(ラウンジ)の実現
・交通利便性を備え的確な情報を提供する観光・交通拠点の実現
・安全かつ情報が集約された防災拠点の実現

◆世界にひとつしかない駅
新しい高森駅には駅前ロータリーがありません。駅前には、塔と回廊で囲まれた芝生広場があります。改札口がなく、地続きの「とにかく広いプラットフォーム」となっています。こうした特徴は、高森駅が南郷谷の一番奥の高地にあり、壮大なカルデラを見渡すことができるという地形的条件から生まれました。現在の湧水トンネル公園の出水で線路の延伸が叶わず、夕日を眺めることができる西向きのプラットフォームになったことも大きな魅力となりました。終発着駅ということで、列車の入れ替え作業を間近で見ることもできます。新しい高森駅は、町に列車がやってくる喜びを表すために作られました。

◆皆が集う交流の場に
新しく完成した交流施設の魅力をご紹介します。熊本地震の大きな被害を乗り越えた、世界にひとつしかない駅に是非お越しください!

▽南郷檜の塔
旧駅舎のイメージを継承するために、町から見える塔が作られました。夜になるとライトアップされ、ぼんぼりのような優しい光に包まれます。

▽ステージ
これまでの駅にあったステージの継承。交流施設から回廊が伸びているため雨天でも使用できるような設計になっています。

▽とにかく広いプラットフォーム
総長160メートルのプラットフォームは西向きに作られているので、カルデラに沈む夕日を見ることができます。夕日と列車がおりなす雄大な風景をお楽しみください!

▽みんなの書斎
じゅうたん敷きの「みんなの書斎」は地元学生たちによるワークショップで提案された誰でも使えるまちのラウンジです。

▽回廊
南郷檜でつくられた高森オリジナルの「修羅組み」が見どころ。「修羅組み」は場所によって伸びたり、縦方向に拡がったり、積み重なります。場所によって違う見え方ができ、木の表情を楽しむことができます。

▽芝生広場
人々の集いの場にもなる芝生広場。高森駅のシンボルフランキー像も阿蘇山の景色や、夕焼けをバックにした写真スポットにピッタリです。朝から夜まで違った景色を楽しめる広場になっています。

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