~「アンコンシャス・バイアス」について考える(1)~
◆「アンコンシャス・バイアス」とは?
あまり聞き慣れない言葉ですが、最近、人権教育や人権啓発の研修会において、よく話題に取り上げられるようになったように感じます。例えば、こんな会話を耳にしたことはありませんか。
*「女性には、理工系の職業は向いていないよ」
*「仕事より育児を優先する男性って珍しいよね」
これらは全て、数多くあるアンコンシャス・バイアスの一部です。
つまり、アンコンシャス・バイアスとは、日本語で「無意識の思い込み」などと表現され、誰もがもっている心の情態です。この「思い込み」やそのことから生じる「偏見」については、以前この人権コーナーの中で「日常生活の中にある“思い込み”や“偏見”」という見出しで、次のように紹介しました。
…「私たちが住む社会の中には、差別を容認し、差別を広げてしまいかねない考え方や行動様式が未(いま)だに残っています。例えば「女のくせに~」、「男のくせに~」、「子どものくせに~」と。これらの発言をよく考えてみると、そこには「女性(男性、子ども)は~するもの」といった一方的な思い込みや固定観念が潜んでいるように思われます。このような考え方は、相手を、個性をもった一人の人間として見ることなく、レッテルを貼って一(ひと)くくりにしてしまうことで、さらに偏見や差別を温存・助長していくことにつながっていきます。…
◆「アンコンシャス・バイアス」に気づくことから
こうした思い込みは、日常にあふれていて、完全に払拭(ふっしょく)するのは難しいかもしれません。しかし、気づかないままでいると、自分や周りの人の可能性を狭めてしまったり、誰かを傷つけてしまったりする場合があります。まずは「アンコンシャス・バイアスに気づこう!」と心がけてみてください。
次回以降では、「なぜ、アンコンシャス・バイアスは生じるのか?」「アンコンシャス・バイアスに対処していくために私たちができることは?」などについて、くわしく掘り下げて考えてみたいと思います。
問合せ:教育委員会事務局 地域人権教育指導員
【電話】0967-62-0227
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