文字サイズ
自治体の皆さまへ

[健康だより]冬場の高血圧にご用心!

6/28

熊本県高森町

冬場の病気というとインフルエンザなど感染症が注目されますが、それと同時に身近なある病気が悪化しやすい時期と言われています。それは【高血圧】です。
そこで今回はなぜ冬場に血圧が上がるのかについて一緒に考えてみましょう。

そもそも血圧とは心臓が血液を押し出す力です。普段血圧計で測定する場合わかりやすいよう水銀を押し上げる力で測定していますが、水銀は水の13.6倍の重さがあるため、血圧測定で100mmHgと測定された場合、水を地面から136cm押し上げる力と同じ力が血管の中にかかっています。それほどの力をかけることで体の隅々まで血液を送り、体の細胞に必要な栄養や酸素をめぐらせることができるのです。しかし一方で高血圧の診断がつく140mmHgは水を190cm、血圧180mmHgでは水を245cmも押し上げるほどの力が血管にかかっており傷つく原因にもなります。
血圧は様々な要因で変化しますが、大きく分けると
(1)血管の状態(硬さや太さ)
(2)血管内を流れる血液量
の二つで決まります。

次に冬場が血圧に及ぼす影響を見ていきましょう。

●外気温(寒さ)
寒いと血圧が上がるということはご存じの方も多いですが、なぜ血圧が上がるのでしょうか?
これは先ほどの理由(1)血管の状態(硬さや太さ)に関係します。
寒いと血管は体の熱が奪われないよう収縮します。すると血液の流れる道が狭くなり血液が流れにくくなります。そのためより強い力で血液を送り出す必要があり、結果血圧が高くなります。

●年末年始の生活習慣の影響(体重増加と血液量)
年末年始はクリスマスや忘年会・お正月など豪華な飲食をする機会が多い時期です。一方で寒さから運動機会を確保しにくく体重増加しやすい時期でもあります。
一見血圧とは関係ないように見えますが、実は体重増加は(2)血管内を流れる血液量に関係します。
血液は体重の1/13の量があるといわれており、体重増加に比例して血液量も増加します。血液量が増えると、適切な血液量が流れているよりも血管にかかる圧が強くなり、結果血圧が高くなります。また、飲酒(アルコール)は塩分と同じように水分を引き寄せる性質があるため、過度な飲酒は血液量を増やす原因にもなります。

このような理由が重なり合うことで冬場の高血圧は引き起こされます。
特に寒さに伴う急激な血圧上昇は血管が破れる(脳出血など)、血管内のコブ(プラーク)を破り、できた血栓が脳や心臓に送り出されて血管を塞ぐ(脳梗塞、心筋梗塞)等を引き起こします。
そのため、部屋の温度差をなくす環境の調整・工夫を行っていくとともに、上がりやすい冬場の血圧がどの程度高くなっているのかきちんと自身で測定・把握することが重要です。
また生活習慣を整えるとともに、日頃に比べて明らかに高い数値が続く場合は早めにかかりつけ医などに相談するようにしましょう。

問合せ:健康推進課 国民健康保険係
【電話】0967-62-2910

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU