文字サイズ
自治体の皆さまへ

どっぷりつかろう七尾の文化Vol.1歴史文化

4/30

石川県七尾市

今秋、10月14日から11月26日まで、第38回国民文化祭、第23回全国障害者芸術・文化祭である「いしかわ百万石文化祭2023」が開催されます。
開催に向けて、市のイベント情報や七尾の文化の魅力をお伝えします!

■京都大学山村教授と探る港町七尾の歴史
4月16日、いしかわ百万石文化祭2023七尾市実行委員会では、七尾の歴史や文化に親しんでもらおうと、小丸山城下町の歴史を江戸時代の絵図から読み解く特別講座を行いました。
NHKの人気番組「ブラタモリ」で案内役を務めた、歴史地理学専門の京都大学山村亜希教授を迎え、小丸山城の歴史や小丸山城下町の痕跡を七尾高等学校郷土研究部の皆さんと一緒にたどりました。

▽江戸時代の七尾の町を復元しよう
生徒たちは、江戸時代の小丸山城周辺の絵図を見ながら、当時の道や川、海岸線などを現代の住宅地図上に再現することに挑戦。
江戸時代と現代の川筋が違っていることや、埋め立てが進んで海岸線が前進していることなどを発見しました。
山村教授は、金沢の城下町は城があることで発展した一方、七尾は小丸山城がなくなった後も港町として発展したと説明。また、大工が住んでいたとされる大工町や、建物の建設を意味する「作事町」がすぐ近くにあるなど、職人の職業を示す町名が並んでいるのが江戸時代の城下町の特徴だと話しました。

■小丸山城の歴史
天正9年、能登一国を織田信長から与えられた前田利家は、山城の七尾城に代わる新たな拠点として桜川と御祓川が合流する市街地南西部の小高い丘に小丸山城を築いた。
天正11年、利家は金沢城へ移り、その後、一国一城令で廃城となる。しかし、廃城後も城下町は残り、商業や漁業が栄える港町として発展した。

■歩いて発見!知ってなるほど!
絵図を再現した後には、城跡である小丸山城址公園と、当時の城下町とされる一本杉通りや大手町などを歩き、歴史の痕跡を探しました。

▽大手町付近に、かつて城があった!?
大手町という地名に関係しているのが「城」の存在です。「大手」は城の正面を意味し、大手門は城の正面玄関を指します。
小丸山城とは方向が違うので、現在の大手町の先に小丸山城に代わる拠点施設の入り口が造られていた時代があった可能性があります。

▽港町とつながりが深い浄土真宗
仏教の中でも浄土真宗は、魚を殺生する漁師も救われるという教えがあり、浄土真宗の寺が多いのは、港町の特徴です。
前田利家は、宗教勢力を城下町に配置して一揆を防ぎ、この地を治めたのではないかと考えられます。

■地理には、歴史を想像するおもしろさがあります。
▽大矢奈緒さん
城下町がつくられた経緯や、今まで何げなく見ていた風景にも意味があることを知ることができました。これからも部の活動を通して、七尾の歴史を学びたいです。

▽大根和紗(なぎさ)さん
地図を持って歩くことで、まちの由来や、昔の生活をより感じることができました。部では、一本杉通りの歴史を研究しているので、お寺との関係性も調べてみようと思いました。

■歴史は、今とつながっている
京都大学地球環境学堂 山村亜希教授
学生の皆さんには、「歴史は今とつながっている」ことを意識して、まち歩きをしてもらいました。
七尾には、能登の国府があり、城だけでなく港や祭りがあって、そういう礎に七尾が成り立っていることを良く理解できました。今後も一般的な城下町との違いや、港町としての歴史を研究したいと思っています。皆さんも日常の風景の中にある歴史を探してみてください。

▽11月26日(日)山村教授の講演会決定
演題:城下町から港町へー七尾の都市空間の成り立ちを探るー
※詳細は決まり次第、お知らせします。

■topic
七尾市の文化の魅力を県内外に発信するため、季刊誌(春号)、七尾市事業紹介パンフレットを発行。県外の観光施設や、ふるさと納税者などに送付しました。
4月29日、市内4中学校の吹奏楽部の演奏会を開催。七尾美術館での長谷川等伯展開催を盛り上げ、来場者を魅了しました。

問合せ:スポーツ・文化課国民文化祭推進室
【電話】53-1125

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU