加賀市医療センター病院長北井です。すでに新聞で発表されている通り8月1日付で紹介受診重点医療機関に指定されました。とても長い名前がついた病院の制度ですが、簡単に皆さんにご理解いただけるとすれば、それぞれの病院の役割をよりはっきりと区別していこうという国の政策の一つです。現在の国民皆保険制度はWHO(世界保健機構)から世界の中でもっとも成功した医療保険政策と評価されるとおり、国民一人一人に寄り添ったすばらしい政策でした。しかしながら、保険証さえあればどこの大病院にでも、いつでも同一料金で受診できるという利便性が、保険財政を圧迫し、待ち時間を長くし、働いている医療関係者の疲弊を招いたことも事実です。高齢化が進んだ今、保険制度を安定的に維持するためには病院と診療所の役割を明確にする必要がでてきました。石川県で我々のような入院200床を超える公立病院はすべてが地域医療支援病院か紹介受診重点医療機関に指定されました。基本的にかかりつけ医を持っていただき、検査や入院が必要な時は紹介状を持参し、適切な検査(MRIや胃カメラ)の予約をしていただくことが、最もスムーズな受診となります。(続く)
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