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5月KMC院長室から(医者言葉2)

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石川県加賀市 クリエイティブ・コモンズ

加賀市医療センター病院長北井です。医療現場で使われる言葉について続きです。例えば「カンファレンス」、これも会議という意味ですが、会社勤めの人なら理解できますが、少し年配の人は聞き慣れないでしょう。でも、医師はよく「カンファレンスをした上で治療方法をお知らせします」と患者さんに言います。これは「みんなで相談して、あなたにあった治療法を考えましょう」と言っているのです。加賀市医療センターは同じ科に複数のドクターを配置することを考えています。病気でなかなか芳しくない場合、専門医が2人いれば相談できるからです。岡目八目とか3人寄れば文殊の知恵とか昔から言われています。適応(てきおう)という言葉もなかなか理解されないものの1つです。ある薬や手術などがこの病気に有効だから、使いましょうという意味です。「適応があるとか適応外です」と言うように使います。救急現場では、ご家族から「なんでもいいから手術してくれ」と言われますが、医師はこの状態に手術の適応があるか、ないかを慎重に見積もっているのです。適応というのは、それが得か損かとも言い換えることができます。適応外であれば、そんな薬や手術をすると身体的にソンをするのです。現代の医学では新しい手術や薬剤で、病気の治療適応を広げることを一生懸命探しているともいえます。(続く)

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