加賀市医療センター病院長北井です。日本ではすべての職業で働き方改革という労働時間規制が始まりました。運送業や建設業も残業規制がされることで荷物が届かない、ビルが期間内に建たないなど、毎日のごとく新聞に載っています。医療現場でも4月から本格的に導入されました。本格的というのは、なんとなく見逃されていた自主的な残業をはっきりさせ、院内での仕事なのか、自分の勉強なのかを分けなさいということです。新しい薬が出て、どんな患者さんに使えるのか、副作用は何か、ということは常に勉強しますが、これが仕事か(有給)あるいは自己研鑽なのか(無給)を分けましょうということなのです。明日の手術の手順を看護師と放射線技師など、みんなが集まれる夕方6時から1時間打合せしましょう、ということも、残業時間が超えているのでできない、ということにもなりかねないのです。そこで病院を利用する皆さんにもお願いです。昔は入院患者さんの病状説明を「土・日曜、あるいは仕事の後、午後7時頃でお願いします」とすることもあったと思いますが、医療職の残業時間規制にひっかかります。チーム医療ですので、医師だけでなく、看護師、リハビリ技師など皆で説明します。どうか時間内でお願いします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>