手話は、手指の動きや表情などを使って、ろう者※が自ら生活を営むために使用している、独自の語彙や文法体系をもつ「言語」です。ろう者は手話を用いてお互いの気持ちを理解し、手話を大切に受け継ぎ、発展させてきました。
※聴覚に障害のある人のうち、手話を用いて生活をしている人
■「心のバリアを 笑顔で超えて」
津幡町障害者地域自立支援協議会くらし部会会員 櫻井めぐみさん
2歳のとき、ストレプトマイシン注射の副作用で耳が聞こえなくなった櫻井めぐみさん。これまで、製版や製造、事務などさまざまな職種を経験してきました。
普段は手話だけではなく、筆談、身振り、音声文字変換アプリを使用しています。犬の散歩中に出会う人や子どもたちと、笑顔や会釈でコミュニケーションをとるように心がけているそうです。
「町手話言語条例が制定されたときは、手話が日本語や外国語と変わらない言語として認められたと嬉しく思いました。今後は、学校教育にも手話を取り入れてほしいと感じています。障害の有無に関わらず、皆が参加できる共生社会の実現を期待しています」
■津幡町の主な取り組み
令和6年11月1日現在、町には80人の聴覚障害者が生活しています。町では、手話の理解と普及を通じて、誰もが相互に人格と個性を尊重し合いながら共生していくまちづくりの推進を目指しています。
▽手話奉仕員養成講座(入門課程・基礎課程)
聴覚に障害のある人の生活や関連制度などについて学んだり、コミュニケーションで活用できる基本的な手話を身に付けることを目的に開催しています。
入門課程と基礎課程で構成されており、入門課程では簡単な手話を学び、基礎課程ではコミュニケーションの力をより高めます。
▽手話通訳者等派遣事業
聴覚に障害のある人が、通院や行政手続きで必要なときに手話通訳者や要約筆記者を派遣し、意思疎通を支援します。
▽手話通訳者の配置
福祉課に手話通訳者が常駐し、手話での相談や手続きができます。
▽イベントでの情報保障
町主催の「認知症フォーラム」、「医療介護フォーラム」では、手話通訳と要約筆記による情報保障を行っています。
▽広報つばたでの手話の紹介
令和7年1月号から「手話で話そう」のコーナーで、日常会話で使用する簡単な手話を紹介します。
問合先:福祉課
【電話】288-2458
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