令和5年度の決算が第3回市議会定例会で認定されました。皆さまが納めた税金、国や県からの補助金、地方交付税などがどれくらいで、どのように使われたのか、決算の概要をお伝えします。
■一般会計
令和5年度の歳入決算額から歳出決算額と次年度への繰越事業に係る財源の額を差し引いた実質収支額は5億2千万円近くの黒字となりました。
しかし、その実質収支額に市債繰上償還額と財政調整基金(※1)積立金を加算した額から、前年度の実質収支額と財政調整基金取崩額を差し引いた収支(実質単年度収支)は1億9千万円あまりの赤字となりました。
※金額は表示単位未満を端数処理しているため一致しない場合があります。
歳入歳出差引額:7億9,343万円
繰越明許費繰越額:2億7,718万円
実質収支額:5億1,624万円
(令和4年度実質収支額:5億6,089万円)
単年度収支額:△4,465万円
市債繰上償還額:9,981万円
財政調整基金積立額:220万円
財政調整基金取崩額:2億5,000万円
実質単年度収支額:△1億9,264万円
◆歳入総額
288億5,977万円
▽歳入の概要
市税が最も大きく、全体の約1/3を占めています。市税をはじめとした自主財源の比率は42.2%で、残る57.8%は地方交付税や国庫支出金、市債など、ほかに依存した財源となっています。
市税は、個人所得の増加をはじめ、企業の設備投資が堅調に推移したものの、法人市民税が伸び悩み、市税全体としては1.4%(1億2,396万円)の減額となりました。
地方交付税は、マイナンバーカード利活用の推進にかかる算定額の増、臨時経済対策費の追加交付などにより普通交付税が増額となり、0.1%(737万円)の増額となりました。
国庫支出金は、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金分が増加となった一方、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金事業の減少などにより、5.8%(2憶2,889万円)の減額となりました。
市債は、過去に借入した市債の借り換えのほか、健康福祉センター「サンテ」の施設改修事業や根上パークゴルフ場等周辺整備事業などにより、29.7%(10億5,233万円)の増額となりました。
以上の結果、歳入全体では7.1%(19億2,061万円)の増額となりました。
※増減は歳入、歳出ともに対前年度(令和4年度)比の数値です。
◆歳出総額
280億6,634万円
▽歳出の概要
民生費は、物価高騰の影響を受ける低所得世帯に対する物価高騰対応重点支援給付金事業の実施や老人福祉センター白寿会館施設改修事業、湯野保育園・緑が丘保育園の民営化に伴う施設整備事業、児童館の大規模改修事業などにより、9.9%(8億5,213万円)の増額となりました。
公債費は、過去に借入した市債を低利なものに借り換えたことなどにより、28.5%(10億8,451万円)の増額となりました。
総務費は、スマートインクルーシブシティ推進事業の実施などにより、17.4%(3億7,894万円)の増額となりました。
衛生費は、健康福祉センター「サンテ」の施設改修事業による増額はあるものの、新型コロナワクチン接種事業などの減少により、6.7%(1億6,898万円)の減額となりました。
災害復旧費は、令和4年8月の大雨災害や令和6年能登半島地震に係る復旧事業などにより130.9%(2億7,983万円)の増額となりました。
農林水産業費は、辰口流動化農園施設整備事業の実施などにより、20.2%(7,374万円)の増額となりました。
以上の結果、歳出全体では8.1%(20億9,374万円)の増額となりました。
※1 災害発生時など不測の財政需要が生じたときの財源の不均衡を調整するための積立金
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