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九谷焼イッピン!ここが見どころ!~赤絵九谷の系譜と展開~

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石川県能美市

■今月のイッピン!「民山窯(みんざんがま)赤絵鶴図福寿字入輪花鉢(あかえつるずふくじゅじいりりんかばち)」
再興九谷焼は、加賀藩が春日山窯(かすがやまがま)を開き京焼の青木木米(あおきもくべい)を招聘(しょうへい)して始まりましたが、木米は2年で帰京、その後門人の本多貞吉(ほんださだきち)も小松若杉(わかすぎ)へ去ったことで窯は衰微し、文政初年に廃窯しました。加賀藩士の武田秀平(たけだしゅうへい)(号・民山(みんざん))はこの廃絶を惜しみ、若杉より素地師(きじし)の山上松次郎(やまがみまつじろう)(貞吉の高弟(こうてい))を招き、小松の鍋谷吉兵衛(なべやきちべえ)を絵付けの主任とし、また木米の遺弟(ゆいてい)らを加え、「民山窯」として文政5年(1822)に再興しました。さらに金沢里見町(さとみちょう)の自邸に錦窯(にしきがま)を数基築き、多くの職工(しょっこう)や徒弟(とてい)を養成、多量に生産した製品は、北陸地方・京阪地方までも移出したと言われています。
本作は見込みに赤絵で鶴が描かれ、その周りを赤中心に細かく文様が描かれています。また口縁付近の赤丸の上には金彩で「福」と「寿」の文字が入っています。民山窯のこうした技法は、宮本屋窯(1832-59)の「八郎手(はちろうて)」(赤絵金彩)の先駆をなすものと考えられています。本作はその功績を示すイッピン!です。(文・学芸員宮山)

民山窯 赤絵鶴図福寿字入輪花鉢
サイズ:口径16.0/高7.5cm
窯元:民山窯
制作年代:江戸時代後期
所蔵:KAM能美市九谷焼美術館|五彩館|

◆INFO
▽「能美市いけ花協会 花展」
期間:5月3日(金・祝)~5日(日)
会場:|五彩館||浅蔵五十吉記念館|

▽「第47回 伝統九谷焼工芸展」
期間:~5月12日(日)
会場:|五彩館|

▽コレクション展(1)(2)
期間:
(1)5月14日(火)~6月9日(日)
(2)5月17日(金)~6月9日(日)
会場:|五彩館|

▽「金継ぎをたのしむ会展」
期間:5月17日(金)~6月9日(日)
会場:|五彩館|ロビーギャラリー

▽イベント「能美市茶道協会 茶会」
期間:5月3日(金・祝)~4日(土)
会場:|浅蔵五十吉記念館|

▽イベント「能登半島地震チャリティー即売会」
期間:~5月12日(日)
会場:|五彩館|ロビーギャラリー

▽特別イベント「九谷焼クイズラリー」
期間:5月18日(土)~19日(日)
会場:|五彩館||浅蔵五十吉記念館|
※両日10時~ ※参加無料(本紙12ページ)

▽「第115回 九谷茶碗まつり」期間中(5月3日~5日)入館無料

▽2024年「国際博物館の日」KAM能美市九谷焼美術館 無料開放DAY
期間:5月18日(土)~19日(日) 入館無料(本紙12ページ)

▽|体験館|は9月末まで改修工事のため休館
絵付け体験は|五彩館|2階で可能です。

■情報発信元:KAM 能美市九谷焼美術館|五彩館|
入館料:一般430円・75歳以上320円・高校生以下無料
※浅蔵五十吉記念館もあわせて入館いただけます。

基本的感染対策(手指消毒など)にご協力をお願いします。

問合せ:【電話】58-6100【FAX】58-6086
※月曜休館

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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