能美市長 井出敏朗
■令和6年能登半島地震 奥能登豪雨
昨年を振り返りますと、元日の令和6年能登半島地震により、市内でも最大震度5強を観測し、津波警報が発表されました。のり面崩落をはじめ、公共施設や住家などにも被害が発生したことから、早急な復旧に務めるとともに、これまで以上に防災・減災対策の強化を図ってまいりました。
あわせて、能登地方の被災地に対し、救助・救援活動や職員派遣、避難者の受け入れ、義援金や物資などの支援を行い、市民の皆さまにも多大なるご協力を賜りました。
しかしながら、9月には、奥能登地域が豪雨災害に再び見舞われており、未だ復旧・復興途上の能登への思いを強く持ち、本市として、今後もさまざまな形で支援を続けてまいります。
■北陸新幹線 IRいしかわ鉄道
3月16日には、待望の北陸新幹線およびIRいしかわ鉄道の県内全線開業を迎えました。開業を記念しギネス世界記録TM「折り紙で作った電車の最多展示数」に挑戦し、市民や事業所のご協力により、市の人口の2倍以上となる折り紙が集まりました。その中から審査の結果、8万2034枚(や(8)ったぜ!に(2)っこりのみし(034))で記録更新となり、改めて本市の市民力・地域力の高さを実感しました。
■地域ブランドの強化 市の魅力発信
さらに、より多くの方にお越しいただけるよう根上学習センター子ども宇宙科学室とKAM能美市九谷焼美術館|体験館|をリニューアルし、絵付け体験に(株)サンリオの人気キャラクターで市応援大使「シナモロール」の素地2種類を追加しました。
加えて、市名誉観光大使である松井秀喜さんをモチーフにしたアニメCMの第2弾を制作するなど、シティプロモーションにも力を入れ、本市の魅力を県内外に広く発信しております。
■経済活性化 好調な企業誘致
市内への企業誘致では、岩内町地内に県内過去最大投資額のパワー半導体製造棟が竣工し、さらには、半導体部材を手掛ける企業の石川工場も新たに開所しました。
地元企業の増床や新規店舗の出店、新たな創業も好調であり、福島グランパークでは、スーパーやドラッグストアなどが集積した複合商業施設の建設も予定されております。
■市民の健康増進 子育て教育環境
また昨年は、市民の健康づくりの拠点である健康福祉センター「サンテ」をリニューアルし、相談・支援体制を強化したほか、スポーツ交流施設「能美シーサイドプレイパーク」を開設、市立病院に健診センターを新設するなど、健康増進や生活習慣病の予防、病気の早期発見・治療につながるような受診環境の整備などにも取り組みました。
このほか、新たに認定こども園2園の民営化、沖縄県恩納村との教育交流パートナー協定の締結、小中学校給食費の無償化、学校給食センターの増設など、子育て環境の充実・教育力の向上も図ってまいりました。
■スマートインクルーシブシティ構想
本市では、令和4年度から「誰ひとり取り残されないスマートであたたかな能美市」をコンセプトに、デジタル技術と市民力を生かした地域共生社会の実現に取り組んでおります。
地域の公民館を活用し、買い物・移動など、生活課題の解決に向けたサービスの構築を図っており、昨年は市内医療機関への移動や受診までの待ち時間を軽減するため、オンライン診療の試行を開始しました。効果や運用体制を検証し、本格導入に向け準備を進めてまいります。
さらに本年は、スマート物流サービスやライドシェアサービスなどについても運用開始を予定しており、今後もデジタル技術を活用し、住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らし続けられるまちづくりを進めてまいります。
■能美市誕生20周年
本年は、平成17年2月に能美市が誕生してから20周年の記念すべき年です。この節目となる年を本市の更なる飛躍・発展の契機と捉え、2月の能美市制施行20周年記念式典をはじめ、記念事業を実施してまいります。
加えて、能美電開通100年・廃線45年の年でもあることから、北陸鉄道能美線跡の健康ロードのリニューアルを秋に予定しており、歴史に触れながら健康増進を図れるよう、ウオーキングイベントなども計画しております。
これらの記念事業を通じて、これまでの市の歩みを振り返り、ふるさと愛の醸成を図るとともに、受け継がれてきた歴史や文化を「能美の魅力」としてさらに高め、未来に向かって輝き続ける能美市の姿を市内外に強くアピールしてまいります。
結びに、本年が皆さまにとってご健勝で幸多き年となりますようご祈念申し上げ、年頭のごあいさつといたします。
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