今年も文化の日を中心とした9月~12月に「かながわ県民文化祭」を開催します。
県内各地で多彩なプログラムが行われますので、気になるプログラムを見つけてぜひご参加ください。
→詳しくは本紙2・3面でご紹介
県では、本県ゆかりの伝統文化を新しい発想で見直し、現代に生きる文化芸術として再発信する「カナガワ リ・古典プロジェクト」に取り組んでいます。
10月には、横浜市鶴見区で曹洞宗大本山總持寺と時宗総本山清浄光寺(遊行寺:藤沢市)の「声明(しょうみょう)」の公演を行います。声明とは、僧侶がさまざまな音楽的技巧を用いて経典を唱える声楽のことです。普段はお堂の中などでしか聴くことができない声明を、今回はホールで鑑賞していただけるめったにない機会を設けました。まるでオーケストラのように重なる響きはホール全体を包みこみ、聴く者の心を魅了します。歴史に育まれた美しい“旋律”を皆さんにも楽しんでいただきたいと思います。
また、11月には武蔵小杉で、川崎市に伝わる多彩な伝統芸能をホールで鑑賞できる公演を行います。特に新城の囃子曲持は、力自慢の男たちがお囃子に合わせて豪快に米俵を操るという全国でも珍しい芸能で、その妙技は一見の価値があります。他にも、獅子の姿や演舞の異なる獅子舞が一堂に会する、川崎市小向の獅子舞と世界三カ国の獅子舞の競演も見逃せません。高層ビルが立ち並ぶ一角で、川崎の伝統文化と異文化の融合を間近で体感できるまたとないチャンスです。
伝統文化と聞くと、少し堅苦しさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、新たな目線で体験してみるとさまざまな発見があると思います。
今秋の「カナガワ リ・古典プロジェクト」の公演に、ぜひお越しください。
神奈川県知事 黒岩祐治
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