博物館の学芸員が、あれこれを語り倒すコーナー。
■日蓮作の大黒天像
飯田 好人(よしひと)
あつぎ郷土博物館で開催中の地域展「地域再発見 依知地域・弁財天、養蚕、鷺(さぎ)」で展示している「香練大黒天」の紹介です。
上依知・妙傳寺(みょうでんじ)の寺宝である大黒天像は、江戸時代後期に編さんされた地誌「新編相模国風土記稿」に記されているものです。日蓮宗の開祖・日蓮が自ら香を練って作ったとされ、背中には本人の署名にあたる花押(かおう)が記されていると伝わっています。妙傳寺には、室町時代の僧・日親が書いた極書も残され、その中にも日蓮作に間違いないと書かれています。6月25日まで開催している地域展では、大黒天像と極書を展示していますので、ぜひご来館ください。
詳しくは博物館HPに掲載
問合せ:あつぎ郷土博物館
【電話】225-2515
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